研究課題/領域番号 |
19K11586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
小山 浩 常葉大学, 健康プロデュース学部, 准教授 (60805521)
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研究分担者 |
鈴木 和弘 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (20327183)
池田 英治 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (70726877)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | セルフ・コントロール能力 / BSCS-J / 中学生 / 長距離走単元 / 技能的・心理的セルフ・コントロール能力 / 中学校体育学習 / セルフ・コントロール / 認知、非認知能力 |
研究開始時の研究の概要 |
保健体育科の授業は,技能や知識等の認知能力と人間性等の非認知的能力を合わせて育成する.本研究は,中学校での陸上競技長距離走単元を取り上げる.生徒の発育発達において,様々な体力要素のうち,この時期に最も発達する持久力の育成をなしうるからである.この長距離走の授業研究では,記録の向上や心理的な忌避感の軽減といった有効性の検証が中心となっている.そこで,ペース走を中心に構成した授業を通して,自己のペースをコントロールする技能的な認知能力の獲得過程を検証する.併せてBSCS-J調査を用い,単元の前後でアンケート調査を行い,否認知的な能力とされる心理的なセルフ・コントロール能力を獲得しうるかを検証する.
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研究成果の概要 |
ペース走を基本とした中学生の長距離走単元をとりあげ,ペース配分をコントロールして走る技能的なセルフ・コントロール(以下SC)能力を獲得しつつ,心理的なSC能力をも獲得することを,単元カード及び事前事後の質問紙調査(BSCS-J)から明らかにすることを目的とした. 技能的SC能力は,予測値と結果値の差の絶対値(以下,差ABS)が単元の前後で縮小した.一方,心理的SC能力についてのBSCS-J調査結果は,単元の前後で有意な変容がみられなかった.以上のことから,本長距離走単元で,技能的SC能力を向上させることはできるが,心理的SC能力は有意に変容することはないことが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
体育学習は,知識・技能習得の認知的学習と人間性育成等の非認知的学習からなる.両者を同時に育成しうる保健体育科としての存在意義を本研究で確認できた.従来の報告通り,認知的な能力としての技能的セルフ・コントロール(以下SC)能力の向上が確認できた.一方,非認知的な能力である心理的SC能力が体育学習を通して変容するかどうかの検証結果は,変容を認めることができなかった.しかし,体育学習において心理的SC能力に焦点をあてた非認知能力に関する研究結果を報告することができた.学習指導要領で求められる育成すべき3つの能力の一端を検証することができた.
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