研究課題/領域番号 |
19K11593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小宮山 伴与志 千葉大学, 教育学部, 教授 (70215408)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 経頭蓋的直流電気刺激 / トレーニング / 持久的運動 / ペダリング運動 / 高強度ペダリング運動 / 経脊髄直流電気刺激 / 極性依存効果 / 有酸素トレーニング / トレーニング効果 / 皮質運動野 / 運動負荷 / 運動継続時間 / 激運動 / 律動運動 / 直流電気刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、脳神経科学の進展に伴って身体運動と脳の可塑的変化の関係についても理解が深まりつつある。特に、非侵襲的な脳や脊髄刺激方法の開発によって、身体運動のパフォーマンスを可塑的に変化させる事が可能であると考えられている。本申請研究課題では、運動強度と持続時間によって規定される様々なペダリング運動のパフォーマンスが、経頭蓋的直流電気刺激(tDCS)と経脊髄的直流電気刺激(tsDCS)によってどの様な修飾を受けるか、ならびにtDCSもしくはtsDCSを加えたトレーニング効果について検討し、脳と脊髄の持つ潜在的な可能性と運動パフォーマンス向上の関係の一端を明らかにすることが目的である。
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研究成果の概要 |
本研究では、運動時間と強度が異なる自転車ペダリング運動に対するトレーニングと経頭蓋的直流電気(tDCS)の組み合わせ効果を検討した。約60秒間の全力ペダリング運動モデルでは、5分間の比較的高強度の有酸素的トレーニングとtDCSの組み合わせは、後半相のパワーを有意に高めた。10分程度の有酸素的なペダリング運動モデルでは、2週間のトレーニングと陽極tDCSの組み合わせは、ペダリング持続時間を有意に延長させたが、陽極tDCSとSham刺激間に有意な差は認められなかった。 本研究は、ペダリング運動に対する持久的なトレーニングとtDCSの組み合わせ効果は、運動時間と強度によって修飾されることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身体運動のパフォーマンスは、神経、筋、呼吸循環器系機能、トレーニング度等の複雑な組み合わせによって決定される。しかし、神経系機能の中で、運動出力を担う皮質運動野の興奮性がトレーニング効果にどの様な影響を与えるかについては不明な点が多い。本研究では、60秒と約10分のペダリング運動をモデルとしてトレーニングとtDCSの組み合わせ効果を観察した。その結果、400m走を想定した60秒ペダリング運動では、tDCSの効果が見られたが、持久的な10分間のペダリグではその効果は見られなかった。本研究成果は、短時間の激運動時にはトレーニング時の皮質運動野興奮性を高めることが有効であることを示唆する。
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