研究課題/領域番号 |
19K11640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
山口 奈津 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40450671)
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研究分担者 |
佐伯 一成 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (60634756)
田邉 剛 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80260678)
中上 裕有樹 下関市立大学, 経済学研究科, 准教授 (30843304)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 非B非C型肝癌 / 細胞外小胞 / 肝がん / 非B非C型肝癌 / 生活習慣病 |
研究開始時の研究の概要 |
近年急増する非B非C型肝癌は、糖尿病など生活習慣病をリスク要因とするが、ハイリスク群の同定方法が確立していない。早期発見にはこれら他疾患との高い識別能をもつ低侵襲な診断法が必要である。これを可能にする診断マーカーを開発する観点から、本研究では、肝癌細胞が遊離する細胞外小胞(EV)において高発現するタンパク質を明らかにする。また、このEVタンパク質が診断マーカーとして必要十分な検出力を持つのかを臨床検体を用いて明らかにする。
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研究実績の概要 |
近年急増する非B非C型肝癌は、肝癌の約3割を占めるが、成因不明のためハイリスク群の同定方法が確立しておらず、発見時にステージが進んだ状態であることが多い。糖尿病など生活習慣病をリスク要因とするため、早期発見には、これらの疾患集団から精密検査対象者を絞り込むための低侵襲かつ高精度な診断法の開発が必要である。これを可能にする診断マーカーを開発する観点から、本研究では、肝癌細胞が遊離する細胞外小胞(EV: extracellular vesicle)において高発現するタンパク質を明らかにすることを目的とした。 Hepatocellular carcinoma由来の肝癌由来細胞株HuH-7および正常肝細胞株Fa2N-4の培養上清を用いて、ホスファチジルセリン(PS)アフィニティ精製法によりEVを単離した。これらのEVについてLC-MS/MS法により網羅的プロテオーム解析を行った結果、HuH-7由来EVあるいはFa2N-4由来EVで発現するタンパク質1565種を同定した。Fa2N-4由来EVに対し、HuH-7由来EVで発現が高いタンパク質は149種であった。このうち、HuH-7由来EVでのみ発現するタンパク質は109種であった。さらに、このうち48種については、既報の解析において健常者の血液由来EVで発現が認められないタンパク質であった。今後、HuH-7由来EVでのみ高発現するタンパク質を診断マーカー候補として、肝癌を早期診断するために必要十分な検出力を持つのかを、非B非C肝癌および糖尿病の血液検体を用いて検証を行うことにより、新規バイオマーカーの開発を目指す。
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