研究課題/領域番号 |
19K11726
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
安田 邦彦 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50278446)
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研究分担者 |
大山 恭司 東京医科大学, 医学部, 准教授 (00255423)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | mTOR / アセチル化修飾 / 老化 / HDAC6 / Mdm20 / シャペロン介在生オートファジー / 炎症性サイトカイン / HSP105 / 細胞老化 / エイコサノイド / インスリンシグナル / mTORシグナル / NGS解析 / マイクロRNA / 精子形成 / オートファジー / 分子シャペロン / Akt/PKB / アセチル化 / シャペロン介在性オートファジー / 健康長寿 / 老化シグナル / タンパク質の品質管理 |
研究開始時の研究の概要 |
最近健康寿命を延ばすためにはインスリンシグナル系がその中心シグナルであることが明らかにされつつあるが、その詳細な制御機構については未だ不明な点も多く残されている。中でもインスリンシグナル系の下流で作用するAktを中心とした活性制御にはmTORC1およびmTORC2と共にmTORを含む2種類の複合体が深く関与している。しかしながら、その活性制御の詳細な分子機構は明らかになっておらず、本研究では細胞質に存在するアセチル化修飾関連酵素が2種類のmTOR複合体の活性制御を行い、さらに抗老化作用だけでなく生活習慣病や神経変性疾患などにも影響を及ぼすことを培養細胞や実験動物を用いて検証を行う。
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研究成果の概要 |
生体内老化におけるタンパク質の品質管理に対するアセチル化修飾因子の関与について検証し、HDAC6がHSP105の脱アセチル化を介してHSP70との相互作用を低下させ、HSP70の変性タンパク質との親和性を上げることを明らかにした。一方でNatBのauxiliary subunitのMdm20の発現を抑制すると炎症性サイトカイン合成酵素であるlipoxygenaseの発現が抑制されることを見出し、細胞老化で問題視されている慢性炎症との関係性を示唆する結果を得た。以上のことはHDAC6及びMdm20は老化の中心因子mTORの活性制御に加え、様々な生体内老化反応に密接に関与することを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢化社会において健康長寿実現社会を目指す上で、加齢に伴う生体内変化及びその制御機構を解明することは極めて重要な課題といえる。しかしながら、老化による生命反応は多岐に亘っていることからその全容解明は困難を強いられている。本研究では、老化シグナルの中心的な役割を担うmTORをアセチル化修飾因子により制御することに加え、生体内老化に関連する生命反応にもアセチル化修飾が密接に関与することを明らかにしたものである。以上のことは、アセチル化修飾が生体老化全体を統括する重要な翻訳後修飾でありコア因子として機能する可能性を示唆するものである。
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