研究課題/領域番号 |
19K11753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
清瀬 千佳子 神奈川工科大学, 健康医療科学部, 教授 (50272745)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ビタミンE / δ-トコフェロール / 脂肪組織 / 抗炎症作用 / 抗肥満 / 肥満 / δートコフェロール / 抗肥満作用 / 脂肪細胞 / ビタミンE / 抗肥満効果 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満状態が長期に続くと、脂肪組織へのマクロファージの浸潤により炎症が誘導され、それをきっかけに様々な生活習慣病が惹起されると考えられている。従って、脂肪組織の炎症誘導を阻害できれば生活習慣病が惹起されないのではないかと推察した。そこで、ビタミンE同族体の 1つであるδ-トコフェロールに着目して、脂肪組織に対する抗炎症効果について検討する事にした。まずは、炎症誘導した脂肪細胞を用いて検討した後、自然発症炎症誘導マウスを用いて、δ-トコフェロールを含んだいくつかのビタミンE同族体を混餌した餌を連続的に摂取させた時 の脂肪組織への抗炎症効果について検討を行いたいと考えている。
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研究成果の概要 |
ビタミンE同族体に脂肪組織の炎症誘導を抑制する事が出来るかどうかについて検討を行った。その結果、脂肪細胞を使った研究では、炎症誘導した脂肪細胞がビタミンE、特にδ-トコフェロールを添加する事で炎症性サイトカインの遺伝子発現を有意に低下させた事を明らかにした。そこで、ラットにビタミンE同族体を摂取させた後、リポポリ多糖を腹腔内に投与して炎症を誘導した所、ラットの腎臓周囲脂肪のIL-1βの遺伝子発現をδ-トコフェロールを摂取する事で抑制する傾向が見られた。以上の結果より、δ-トコフェロールは脂肪組織の炎症誘導を阻害できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人において罹患率が右肩上がりの生活習慣病の発症を抑制する事は非常に重大な課題である。その発症には肥満から来る肥大化した脂肪組織が炎症誘導される事が明らかになっており、その炎症誘導を抑制する事が生活習慣病の発症予防には重要である。ビタミンEはすでにサプリメントとして広く利用されているが、δ-トコフェロールのサプリメントはほとんどなく、さらに抗炎症作用の効果をうたったサプリメントはない。今回、in vivoの途中までδ-トコフェロールの効果を論証できたので、さらに検討を続ける事で抗炎症効果をもつビタミンEサプリメントが開発できる可能性が示唆された。
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