研究課題/領域番号 |
19K11756
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
吉田 裕樹 九州保健福祉大学, 薬学部, 准教授 (90469411)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 食物アレルギー / 制御性T細胞 / 食品成分 / 漢方薬 / 免疫細胞 / 制御性T細胞 / Foxp3 |
研究開始時の研究の概要 |
食物アレルギーは、乳幼児から小児に多く、全身性アナフィラキシーを誘発する危険性が高いため、その予防・治療法を開発することは重要である。制御性T細胞(Treg)は、免疫抑制能を有するT細胞の一種であり、免疫寛容を介した食物アレルギー抑制に関与している。先行研究において、Tregを誘導する薬剤が見出されているが、安全性において課題が残る。一方、身近な食品成分の中にもTregを誘導するものが存在する。しかしながら、食物アレルギーに対する効果は不明な点が多い。そこで本研究では、効率的なTreg誘導能を有する食品成分の探索と食物アレルギーに対する抑制効果の解析を行う。
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研究成果の概要 |
現在、食物アレルギー(FA)に対する標準治療(根治療法)は確立されていない。一方、制御性T細胞(Treg)は、免疫抑制能を有するT細胞の一種であり、FA抑制に関与している。従って、効率的なTreg誘導は、FAの新たな予防・治療法となり得る。本研究では安全性の高い食品成分に焦点をあて、Treg誘導能と食物アレルギーに対する抑制効果を解析した。その結果、食品成分7種類と漢方薬11種が、Tregのマスター遺伝子であるFoxp3の転写活性を増加させることを見出した。また、これらのうち、バイカレインや黄ゴン湯は、卵白アルブミン誘導性のFAを抑制した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食物アレルギー(FA)は、乳幼児から小児に多く、全身性アナフィラキシーを誘発する危険性が高い。しかしながら、根治療法は確立されておらず、抗アレルギー薬やエピネフリン注射による対症療法が主である。したがって、制御性T細胞(Treg)誘導によるFA抑制は、新たな予防・治療法になり得る。先行研究において、Tregを誘導する薬剤が報告されている。また、遺伝子組換え技術を応用した細胞療法が企図されている。しかしながら、安全性や費用面において課題が残っている。本研究では、安価で安全性の高い食品成分に焦点をあて、Treg誘導とFA抑制を検証しており、その学術的・社会的意義は高いと考える。
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