研究課題/領域番号 |
19K11775
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
加藤 洋一 順天堂大学, 医学部, 教授 (00231259)
|
研究分担者 |
橋本 良太 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60433786)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | マクロファージ / シスチン / システイン / 酸化LDL / スカベンジャー受容体 / 泡沫細胞 / 動脈硬化 / 泡沫化 / 血管内皮細胞 / コレステロール / 糖尿病 / 再生血管 / サプリメント |
研究開始時の研究の概要 |
上記の研究目的を達成するため、次の3つの目標を設定しており、本研究期間内に①~③を実施する。なお、達成見込みのタイミングは各々平成31年度末、32年度末および33年度末である。 ① 動脈硬化の発症過程におけるシステインの作用をin vitroで解明 ② マウス(in vivo)にてシステインの摂取量と副作用の関係をモニタリング ③ 間葉系幹細胞から分化誘導した平滑筋細胞により作製した再生血管の変性防止・耐久化
|
研究成果の概要 |
近年、高濃度のシステインが、膵β細胞のインスリン分泌を抑制させるというin vitroのデータが報告され、過剰なシステイン摂取が糖尿病を悪化させる可能性が示唆されている(Nakatsu et al.,2015)。しかしながら、システインによる直接の動脈硬化促進に関する報告は少ない。2個のシステインが酸化されることによってシスチンが生成されるが、本研究において我々は高濃度のシスチンが、スカベンジャー受容体の一つであるMarcoの発現増加を通じて、マクロファージの酸化LDLの取込みを促進する可能性を示した。 システインの過剰摂取は、糖尿病の悪化のみならず動脈硬化を直接的に促進させる可能性がある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非必須アミノ酸の一つであるシステインは、メラニン色素の合成を抑制する作用、肝臓の解毒を高める作用などを有するため、色素沈着や二日酔いの改善などを目的とするサプリメントとして広く利用されている。近年、高濃度のシステインが、膵β細胞のインスリン分泌を抑制させるというin vitroのデータが報告され、糖尿病を悪化させる可能性が示唆された。今回我々は、システインの代謝物であるシスチンが、その高濃度下においてマクロファージの酸化LDLの取込みを促進して動脈硬化を進展させる可能性を示した。過剰なシステイン摂取が糖尿病増悪のみならず、動脈硬化を直接的に促進させる可能性があり、過剰摂取を控える必要がある。
|