研究課題/領域番号 |
19K11785
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
山越 貴水 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 研究推進基盤センター, 研究員 (50423398)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 口腔乾燥症状 / ムチン / 顎下腺 / 唾液粘度 / 糖鎖 / 炎症 / 唾液粘性 / 曵糸性 / O-グリカン / ドライマウス / 唾液腺 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の多くが罹患する口腔乾燥症状(ドライマウス)は、唾液粘性の亢進を伴い、高齢者のQOLを低下させるだけでなく誤嚥性肺炎の発症リスクを高める。このため、老化に伴い唾液粘性が亢進するメカニズムの解明が急務となっている。本研究では、老化により生じる糖鎖シグナル異常が粘性物質の糖鎖プロファイルを変化させることで唾液粘度を増加させる可能性について検討を行い、ドライマウス症状が発生するメカニズムの解明を目指す。更に、老化の過程で、慢性的な炎症環境が糖鎖シグナル異常を誘発する可能性について検証する。
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研究成果の概要 |
25歳から69歳までの若・中年齢者と85歳以上の高年齢者の顎下腺を用いて、免疫組織化学的解析、分子マトリクス電気泳動法(SMME)を用いたムチン分析を実施した。本研究では、主にムチンと考えられる酸性の粘液物質が、通常、ムチンを産生する細胞以外の細胞において老化により新たに産生される可能性があること、ヒト顎下腺ムチンの糖鎖は、マウスの顎下腺ムチンと同様、core-1型の糖鎖にシアル酸がα2-3結合で付加された構造を有することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者の多くが罹患する口腔乾燥症状(ドライマウス)は、唾液粘性の亢進を伴い、高齢者のQOLを低下させるだけでなく誤嚥性肺炎の発症リスクを高める。本研究では、唾液分泌組織である顎下腺の構成細胞のなかでムチン非産生細胞と考えられている細胞において高齢者ではムチンが産生されている可能性やムチン糖鎖構造に関する知見を得た。これらの知見は、高齢者の口腔乾燥症状の機序解明の新たな糸口となり、将来の治療に寄与することが期待される。
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