研究課題/領域番号 |
19K11835
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
吉田 真紀 国立研究開発法人情報通信研究機構, サイバーセキュリティ研究所, 主任研究員 (50335387)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 秘密分散 / 最適 / アクセス構造 / 通信複雑度 / 最適化 / 更新 / ハイブリッド / 必要十分 / 暗号資産 |
研究開始時の研究の概要 |
暗号資産の鍵管理システムが攻撃されても,被害を局所化・無効化するため, (a) セキュリティレベルの更新を可能にするアクセス構造を備えた秘密分散を定義し, (b) 暗号応用に不可欠なシェア上の各種特性を担保する更新手法を構築, (c) 実応用に不可欠なシェアサイズの最小化を達成する最適な秘密分散手法を構築する. これにより,秘密分散の暗号応用における理論限界の解明という学術面と,実応用における被害状況に応じたセキュリティ強化という社会面の両方で寄与する.
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研究成果の概要 |
従来研究における秘密分散のセキュリティレベルの定義と,暗号応用先の要件を元に,セキュリティレベルの更新を可能にするアクセス構造を備えた秘密分散の定義を検討した.従来の鍵管理を想定した定義では単調構造(モノトーン)だが,本研究では単調なアクセス構造以外も対象にすることで,鍵管理における多様かつ柔軟な被害の封じ込めを可能にし,暗号応用先の幅を広げた.そして従来および新たな暗号応用先における秘密分散の定義との互換性の確認し,重要特性(演算可能性・正しさ検証)と暗号応用に不可欠な特性の担保とシェアサイズの最小化が両立可能であることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,暗号応用に不可欠な各種特性の担保とシェアサイズの最小化の達成である.社会的意義は,それにより秘密鍵を復元することなく分散したままで電子署名や秘密計算など処理が可能になり,秘密鍵が晒されるリスクを削減したことである.
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