研究課題/領域番号 |
19K12046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
田川 憲男 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (00244418)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 固視微動 / 奥行復元 / オプティカルフロー / カメラ運動 / 最尤推定 / 多重解像度 / 変分ベイズ推定 / 多重解像度処理 / 陰影からの形状復元 / トレモア / ドリフト / マイクロサッカード / 輝度勾配法 / 反復レジストレーション / 特徴点対応 / 超解像 / 奥行き復元 / 確率共鳴 / 多視点画像 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、固視微動を模擬するカメラ運動によって得られる画像をもとに、シーンを超解像で認識するための方法を構築する。微小なカメラ回転によって生じる画像上のずれは、超解像情報を有し、そのずれを利用して1枚の超解像画像に合成可能である。そのためには、各画素でのずれ、したがって対象までの奥行きを正確に知る必要がある。超解像化された画像は超解像な奥行き情報を持つことになる。そこで、元の低解像度画像を入力とし、超解像画像と超解像奥行きを反復的に解くアルゴリズムを構築する。また、固視微動には小さな運動であるドリフト/トレモアに加え、大きな回転であるマイクロサッカードがあるため、両者の相補的統合も検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、固視微動による奥行知覚の計算論的な検討を行った。連続する2枚の画像間に生じるオプティカルフローが有するカメラ運動と奥行情報を、観測量である画像輝度値から高精度に抽出するアルゴリズムとして、オプティカルフローを陽に検出するかしないかの二通りの方式で検討した。オプティカルフローを陽に検出する方式では、従来法ではカメラ運動の推定精度が不十分であることに着目し、最尤推定よりも精度の高いアルゴリズムの構築を行った。オプティカルフローを陽に検出しない直接法の枠組みでは、変分ベイズ法に基づく多重解像度処理アルゴリズムを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、固視微動の奥行知覚への貢献を計算論的に明らかにするものである。固視微動のメカニズムやその機能は、未だ十分に解明されておらず、学術的に意義深いものと考える。一方で、応用面からは、カメラを不規則に動かしながら対象を撮影することで、3次元情報の抽出が可能であり、簡潔なハードウェアとして有効な技術となり得る。本研究を更に進めることで、連続画像の有する豊富な情報を十分に活用した撮像系が実現可能であり、少ない画素でも高精細な画像を得ることが可能となると期待される。
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