研究課題/領域番号 |
19K12077
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
深見 忠典 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (70333987)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 脳波 / BCI / 深層学習 / 文字入力 / ブレインコンピュータインタフェース / 転移学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,脳波を用いて計算機に高速に文字入力を行う研究である。独自手法により,ディスプレイ上に候補文字とその背景を呈示し二種類の脳波を生成,それらを分離後,入力文字を特定する。しかし,現状ではユーザの状態変化に伴う脳波の揺らぎ等の変動成分が性能向上を阻んでいる。そこで,本研究では深層学習による学習に加え,計測時のユーザ自身に変動成分を抑制するよう働きかける仕組みを取り入れることで性能向上を図り,高速文字入力の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
本課題では,脳波を用いて正確かつ高速に計算機に文字入力できる快適なシステム実現を目指し,(1)計算機の途中結果を被験者に知らせることによる性能向上,(2)深層学習の導入による推定精度の向上の2点について評価を行った。前者では,被験者に計算機が推定した途中経過を呈示することで,入力へのモチベーションを高めようとするものであり,7割の被験者にその有効性が認められた。後者では,脳波の学習に適したEEGNetを用いたところ,異なる条件下で計測したデータによる転移学習を利用する際,今回の計測条件に合うよう事前に脳波を時間軸上で補正しておくことが精度向上に重要であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳波を用いた計算機への文字入力において,ユーザの状態や長時間の計測が性能に大きな影響を与える。本研究は,ユーザのモチベーションを高め,計算機による文字の推定精度を深層学習を用いて向上させることにより,さらに文字入力システムの性能向上を目指すものである。ここでは,複数の候補の中から,ユーザが入力を意図する一つを推定するが,様々な用途に利用可能であるため,得られた結果は,将来の脳波を用いたインタフェース開発において,有用な知見となるものと考えられる。
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