研究課題/領域番号 |
19K12085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
三浦 直樹 東北工業大学, 工学部, 教授 (70400463)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 生体計測 / 共行動 / 他者意識 / 脳活動同調 / 共同作業 / 生体信号計測 / 複数人同時計測 / 生理計測 / 多人数同時計測 / 場の空気 / 作業環境 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、大規模システムの運用における共同作業者の相互影響すなわち「場の空気」を、(1)個人の作業への集中度、及び(2)作業者間の協調意識の、二つの指標により評価可能であると仮説を立て、 複数作業者間で同時に計測された生理信号から作業者間の相互影響を評価することを試みる。そのために、(1)眼球運動信号に基づく課題に対する集中度の解析、(2)NIRS脳活動信号による他者との協調意識の解析を実施し、二つの指標の導出とその相互影響の解析に取り組む。得られた知見に基づき、協調作業時の作業者間に生じる「場の空気」の可視化を行う方法を提案する。
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研究成果の概要 |
本研究では、大規模システムの運用における共同作業者の相互影響を「場の空気」と定義し、複数参加者間の同時生体計測により「場の空気」の描出を試みた。その結果、脳活動同調計測実験においては、他者の存在によって明示的なコミュニケーションがなくとも脳活動同調度が変動することを明らかにした。それに加えて、脳活動と瞳孔径の同時計測を用いた共同作業実験においては、作業者の共同作業への関与度や課題実施中の協力関係の有無を反映して、脳活動同調度と瞳孔径が個別に変動することが認められた。以上の結果より、脳活動と瞳孔径の生体信号により作業中の「場の空気」を可視化であるとの知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非侵襲・低拘束な生体計測手法により「場の空気」を推定する本研究成果は、計測機器の小型化などハードウェア面での課題は残されているものの、作業現場での応用が期待できる。また社会神経科学の観点からも、本研究では明示的なコミュニケーション時の脳活動同調に加えて、暗黙の他者相互作用による脳活動の揺らぎを明らかにしており、他者意識の神経機序を解明する上での重要な知見を得ることができた。
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