研究課題/領域番号 |
19K12111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
日野 英逸 統計数理研究所, モデリング研究系, 教授 (10580079)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 作用素論的データ解析 / 動的モード分解 / ベイズ推論 / 機械学習 / ダイナミクス抽出 / 時系列 / データ駆動科学 / 時系列データ解析 / 力学系 |
研究開始時の研究の概要 |
観測データから系の支配方程式を抽出することは,多くの科学・工学領域において中心的な課題であり続けている.膨大な実験データと研究者の洞察力によって様々な分野において基礎方程式と呼ばれる微分方程式が見出されており,支配方程式として簡潔な微分方程式を導出することは当該分野の発展の基盤となる.しかし,例えば生物学,神経科学のように,明確な物理現象・化学プロセスに基づくモデルが明らかにされていない分野も多い.本研究では,潜在構造が明らかでない複雑時系列データから,系の時間遷移を記述する決定論的力学系を同定する方法論の開発を目指す.
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研究成果の概要 |
数値流体力学の分野を中心に広く用いられている動的モード分解のベイズモデルとしての再定式化を行った.また,多次元非線形時系列の背後に非線形力学系を想定し,その特徴付けを行う方法論を開発した.既存の代表的なアプローチとして,Koopmanモード分解(KMD)と呼ばれる方法論が盛んに研究されている.ガウス過程潜在モデリングにより抽出される低次元特徴空間とKoopmanモード分解により抽出される低次元非線形力学系を結びつけるという発想に基づき,既存の決定論的なKMDを自然にベイズ的な枠組みとして定式化した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
観測データから系の支配方程式を抽出することは,多くの科学・工学領域において中心的な課題である.しかし,例えば生物学,神経科学のように,明確な物理現象・化学プロセスに基づくモデルが明らかにされていない分野も多い.本研究では,潜在構造が明らかでない複雑時系列データから,系の時間遷移を記述する力学系を同定する方法論の開発した.本研究の成果は基礎方程式が十分に確立していない分野の大幅な発展に結びつく可能性を有しており,また,開発する数理的手法そのものが観測時系列の背後の潜在構造を解析する有用な方法論となりうる.
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