研究課題/領域番号 |
19K12201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今井 健 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (90401075)
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研究分担者 |
藤生 克仁 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (30422306)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 深層学習 / 心電図 / 医療AI / 診断支援 / 機械学習 / 心電図自動解析 / 早期リスク検知 / ビッグデータ / 心臓超音波検査 |
研究開始時の研究の概要 |
現在診療現場で用いられる心電図計の自動解析は感度が不十分、偽陽性が多い、といった問題が存在し精度向上が課題となっている。そこで本研究は、重要所見の見落とし防止と医師の負担軽減の観点からさらなる解析精度の向上を目指し、深層学習を用いた心電図波形自動解析手法の開発を目的とする。電子的に蓄積される診療情報ビックデータと昨今進展著しいAI技術を活用すると共に、心臓超音波検査での診断を学習・評価用の教師データとして用いることで、従来手法を置換する高精度な自動心電図解析手法の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は心電図波形の自動解析を深層学習で高精度化する手法の開発を目的とした。波形を2D画像と見做し進展著しい画像解析に用いられるCNNを用いる手法(One-Shot Screening法)を開発し、既存心電図計の自動付与所見を正解とした正常・異常判定で十分な解析精度を達成することが確認された。またこの手法を発展させ、心エコーによる診断結果を正解として左室肥大を対象とした判定モデルを開発し、従来の診断基準や深層学習を用いた他の先行研究手法を上回る精度を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、心電図波形を2次元画像情報とみなし、異なる手法で得られる複数の波形画像を同時にCNNで解析するOne-Shot Screening法を提案した。自動付与所見を正解とした正常異常判定にて十分な精度を確認した後、心エコー検査による診断を正解とした左室肥大(LVH)の判定で既存の診断基準や他の深層学習手法など従来手法を上回る最高精度を達成し、その有効性を示した。心血管疾患は後期高齢者の死因・医療費第1位であり心電図のような基本的検査で重要な所見を早期発見する社会的意義は大きい。本成果は心電図による早期スクリーニング精度向上に資する重要な知見を与えるものである。
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