研究課題/領域番号 |
19K12212
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
三分一 史和 統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (30360647)
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研究分担者 |
尾家 慶彦 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50396470)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ニューロンネットワーク / 因果解析 / 自励的同期現象 / 生体イメージングデータ |
研究開始時の研究の概要 |
呼吸リズムを生成する脳領域間、ならびに、ニューロン間のネットワーク構造を調べるのは生理学的に重要な課題である。そのためには、脳領域間やニューロン間の因果的結合性を時空間解析により推定すれば良いのであるが、推定だけでは仮説の域を出ない。そこで、本研究では、薬剤の添加や物理的な方法で脳領域やニューロン間の結合を離断させる阻害実験を行う。そして、阻害実験を行う前と後のデータに適用した時系列モデルのパラメータを定量比較することにより、ネットワークの実在性の検証を目指す。本研究で得られる結果は、脳神経疾患や損傷に起因する症状の予測や、機能補完を目指した再生医療などの臨床応用への発展が期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では、時空間解析のアプローチで脳領域間およびニューロン間の因果的結合性とネットワーク構造の推定を行う。そして、推定されたネットワークの実在性を実験的に定量評価する方法を開発し、ニューロンタイプごとの活動特性や同期システムの解明を目的としている。 本年度はある呼吸ニューロンがどのニューロンからの影響で駆動(活性化)されているのかを定量的に調べるために、自励活動のみを考慮した自己回帰(AR)モデルと他の複数のニューロンからの入力を考慮した外生変数型自己回帰(ARX)モデルをカルシウムイメージングデータに適用した。ARモデルとARXモデルをグレンジャーの因果性検定や赤池情報量規準(AIC)により評価することにより、因果関係にあるニューロンの組み合わせを推定することが可能である。しかし、ARXモデルでは入力信号として用いるニューロンの組み合わせ数が膨大になるので、計算量を考慮して現実的な範囲でのみの解析に限定される。そこで、すべての組み合わせの因果的結合性を推定することができる多変量自己回帰(VAR)モデルを適用しブートスラップ法によりパラメータを評価し有意な因果関係にあるニューロンの組み合わせを検出する方法を開発した。 開発に用いたのは7個のニューロンの自励的活動と相互の結合性を設定したシミュレーションデータで、AICにより最適なモデル次数を決定することが可能で、相互の結合性と対応するモデルのパラメータも誤差の範囲で正しく推定されることを確認した。 また、呼吸ニューロンネットワーク構造の生後最適化の可能性を探るために、ネットワークを構成する呼吸ニューロン種の存在比の生後変化についても調査を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の流行により在宅勤務になったことにより研究活動や共同研究者との打ち合わせが制約され、計画通りに研究を遂行することが難しくなったため。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は実データにおける多変量自己回帰(VAR)モデルの適用性を評価する。そして、抑制性ニューロンの影響を排除する薬剤ストリキニンを添加したときのデータにおいて推定される因果的結合性と比較することにより、VARモデルにより推定された因果性の生理学的妥当性の評価を行う。 さらに、VARモデルにより推定されたパラメータに基づいてパワー寄与率や partial directed coherence(PDC)を計算しニューロン間の因果性の周波数特性を明らかにする。
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