研究課題/領域番号 |
19K12213
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所 |
研究代表者 |
伊東 保志 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害システム研究部, 主任研究員 (70268069)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 嚥下 / 加齢 / 顎二腹筋 / 筋音図 / 筋電図 / 嚥下反射 / 舌骨拳上 |
研究開始時の研究の概要 |
加齢による筋機能低下は誰もが避け得ない嚥下機能低下の一因である。嚥下時に飲食物が気管に入らないようにする機構は喉咽頭部にあり、舌骨の拳上とそれに伴う喉頭蓋の後倒がそれにあたる。本研究の目的は舌骨拳上に働く顎二腹筋の筋機能の評価方法を検討するとともに、加齢に伴う喉頭付近の形態的な変化と顎二腹筋の筋機能の関連を明らかにすることである。そのため、既に臨床現場で利用されている表面筋電図に加え、新たに注目されている筋音図を手掛かりとし、嚥下反射時の顎二腹筋の活動を様々な数理統計解析を駆使して分析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、嚥下反射時に舌骨挙上に働く顎二腹筋の筋音図と表面筋電図を手掛かりとした嚥下機能の評価法を検討するとともに、加齢と顎二腹筋の筋機能の関係を明らかにすることを目的とした。時間‐周波数解析の結果、筋音図と表面筋電図の振幅および平均周波数が嚥下反射時の顎二腹筋の活動変化を反映するとともに、筋音図と筋電図の振幅比が加齢によるその筋機能低下を表すことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会的に高齢者の嚥下障害が問題となっている。嚥下障害は脳疾患に起因することが多いが,そのような疾患がなくとも「年齢とともに食べ物が飲み込み難くなった」「噎せるようになった」は身近でよく耳にする言葉である。加齢による喉咽頭部周辺の筋機能の低下は喉頭部の下降とそれに伴う舌骨の拳上動作の変化に繋がり、正常な嚥下動作を妨げる。実用されているX線透過装置や内視鏡による動画像を用いた嚥下機能の検査・評価方法は、いずれも臨床的には非常に有用であるものの、被爆の問題や患者への負担が大きいなどの課題もある。本研究の成果によって、より簡便で精度の高い新たな嚥下機能の評価方法が提示できれば、その社会的意義は大きい。
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