研究課題/領域番号 |
19K12306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小豆川 勝見 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (00507923)
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研究分担者 |
堀 まゆみ 東京大学, 教養学部, 特任助教 (50782869)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 放射性セシウム / 家屋内汚染 / 帰還困難区域 / 除染 / マスク / 内部被ばく / ダスト / 避難指示 / 東京オリンピック / 家屋内 |
研究開始時の研究の概要 |
福島第一原子力発電所事故後、避難指示区域の解除が逐次行われているが、避難指示が解除されて1年が経過した区域での住民の帰還率は約15%である。その理由の一つに、家屋内汚染の情報不足が挙げられる。放射性セシウムを含む土壌粒子が家屋内に混入することが汚染の原因であることは明らかであるが、時系列の情報が欠けていた。本研究では今後避難指示が緩和または解除される予定のエリアを中心に、家屋内で発生する放射性物質混入の程度を時系列で解析することを目的としている。このことは、次々と避難指示が解除される中において喫緊の課題として遂行されるべき研究と考える。
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研究成果の概要 |
帰還困難区域内の家屋内の汚染状況を時系列で明らかにすることを目的として、家屋内に設置した簡易トラップに含まれる放射性セシウムを定期的に測定し、時間軸に対する家屋内の混入の程度を定量評価しました。その結果、家屋内の汚染に最も寄与する因子は、家屋周辺の汚染度よりもむしろ、家屋そのものの気密性や出入りの頻度に依存することが示されました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって家屋内の汚染の要因は家の気密性や窓やドアを開ける頻度に依存することが強く推測されました。気密性が高く、かつ出入りがほとんどない家屋の場合には、家屋周りの汚染度が高い場合でも家屋に放射性セシウムが混入してくる割合は低いことになります。一方で破損等で気密性が落ちてしまった家屋の場合、あるいは頻繁に出入りがあった場合には、家屋外の沈着量と差が生じない可能性もあります。この観測結果は中長期的な避難指示解除後の被ばく量を低減させるうえでも重要な基礎的知見になると考えられます。
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