研究課題/領域番号 |
19K12386
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
垣田 浩孝 日本大学, 文理学部, 教授 (40356754)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 海藻 / 水圏環境浄化 / 海洋資源 / 植物 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物由来物質を添加した海水で培養することによる非成熟性オゴノリ科海藻単藻培養株のタンパク質発現変動を電気泳動(SDS-PAGE等)あるいはLC-MS/MS等を用いて網羅的に解析し、微生物由来物質添加により活性化される代謝経路と酵素タンパク質等に関する情報(酵素タンパク質等の検出情報)を獲得する。獲得した情報を利用し、高成長量、高栄養塩吸収能を持つ海藻の成長に最適な培養条件を選定する。
|
研究成果の概要 |
水圏環境浄化に適している海藻の生物機能は海藻種で決まるのか海藻生育環境が関連するのかを明らかにするために、四国北東部瀬戸内海周辺の生育水域が異なる紅藻類オゴノリ科海藻6株の成長率、成熟性、有用物質生産能を比較し、同一種でも生育水域により生物機能に違いがあることを明らかにした。微生物由来物質であるIAA(Indole-3-acetic acid)が海藻成長との関連性が予想されるタンパク質の変動に影響を与えているかを知るために、IAA濃度の異なる培地で生育した海藻の抽出液を分析し、一部の酵素の生合成量が変わることを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では高成長率、非成熟性、有用物質高生産量等の水圏環境浄化に適した海藻の性質は海藻種内でも異なり、海藻生育水域の影響を受ける場合があることを明らかにした。このことは同一海藻種でも生育水域により生物機能に相違があることを明らかにした点で価値がある。この結果は、所望の生物機能を有する海藻株の獲得には天然水域生育海藻の幾つかの性質(例えば成長率や成熟性)の調査が有効であることも示唆している。またIAAが海藻の一部の酵素量に影響を及ぼしていることが示唆された。このことはIAA等の微生物由来物質により海藻の生産量や栄養塩吸収特性を変動できる可能性を示唆している点で意義がある。
|