研究課題/領域番号 |
19K12629
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金 政浩 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (80450310)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 宇宙線ミュオン / エネルギーウインドウミュオグラフィ / 人工建造物透視 / ミュオグラフィ / チェレンコフ検出器 / 宇宙線電子 / インフラ設備探査 / 電子ーミュオン弁別 / 3Dプリンタによるシンチレータの造形 / 小中規模インフラ設備探査 / 検出器開発 |
研究開始時の研究の概要 |
近年火山やピラミッドなどの透視に用いられる宇宙線ミュオグラフィを、橋梁や小型焼却炉、治水施設などの小・中規模なインフラ設備探査に発展させることを目的として、エネルギーウインドウ型ミュオグラフィ検出器を開発する。開発した検出器によるインフラ設備を模擬した対象の実測結果から、検出器の密度分解能や空間分解能を明らかにするとともに、本手法を用いて達成可能な計測時間の短縮効率を定量的に示す。
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研究成果の概要 |
我々はミュオグラフィの小型施設への展開を目的としている。その場合以下の2点が極めてながい計測時間の原因となっている。「1)対象が小さく対象透過前後のミュオン数の差が小さい」、「(2)20%程度測定データに混入する電子の減算で統計的不確かさが大きくなる」 これを解決するため、(1)小さい対象で吸収の起こらない高エネルギーミュオンイベントおよび(2)宇宙線電子イベントを除去可能計測システムを開発した。特徴としてチェレンコフ検出器1台で両者ともに除去可能なシステムとなっている。 本研究期間中にシミュレーション、検出器設計・製作、テスト測定までが完了した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、小型施設を対象としたミュオグラフィで低コントラストかつ長期間測定の原因となっていた高エネルギーミュオンと宇宙線電子イベントを除去する計測システムを開発した。原理としては、ミュオグラフィ検出器で記録されるイベント(全エネルギー領域の宇宙線ミュオン・電子)のうち、アクリルのチェレンコフ輻射では高エネルギーミュオンと電子がほぼ同一となることに着目して、ある閾値を下回るイベントのみのデータを記録することで低エネルギー成分のミュオンのみを選択することが出来るようになっている。この閾値は容易に変更が可能である。これにより、測定対象の規模に応じた本手法の適用を可能としている。
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