研究課題/領域番号 |
19K12647
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
丸山 龍治 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 研究主幹 (90379008)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 中性子光学 / 偏極中性子散乱 / 磁気多層膜 / 中性子スピン光学 / 中性子スピンエコー法 / 多層膜面内磁気構造 / 空間密度関数 |
研究開始時の研究の概要 |
磁気多層膜のバルクとは異なる磁気特性は、面内磁気構造のユニットサイズがナノメートル領域まで小さくなることに起因し、これを解明するにはスピンの揃う領域周辺でのスピンの振る舞いを観察することが重要である。本研究では、中性子スピンエコー法を用いることにより、既存の放射光や中性子回折実験では得ることができない、実空間での空間密度関数を直接観測することにより、磁気多層膜の面内磁気構造の高精度な解析を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、基礎科学のみならず産業応用の面からも重要である多層膜特有の磁性メカニズムの解明を目指し、実空間における空間密度関数の直接的な測定を目指して研究開発を進めた。その結果、それを実現するための中性子スピンエコー装置の主要な構成要素である中性子偏極スーパーミラーの偏極波長領域を大きく拡大することに成功した。本成果は、中性子スピンエコー装置や当該申請者が所属する大強度陽子加速器実験施設J-PARCの物質・生命科学実験施設MLFに留まらず、世界中の中性子散乱実験施設において偏極中性子利用の高度化に資する成果である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、中性子スピンエコー法を用いて実空間での空間密度関数の直接測定を目指し、同装置を構成する中性子スピン制御デバイスの一つである中性子偏極スーパーミラーの偏極可能波長領域の大幅な拡大を実現した。偏極中性子を用いた物質のミクロ構造やダイナミクスの解析は、基礎科学のみならず産業界でも広く利用されており、本研究により実現した偏極中性子利用の高度化は、J-PARC MLFだけでなく国内・海外を問わず他の中性子科学実験施設にインパクトを与え、学術及び産業界に広く貢献するものと考えられる。
|