研究課題/領域番号 |
19K12659
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
高砂 正弘 和歌山大学, システム工学部, 教授 (10388598)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | ミース・ファン・デル・ローエ / 幾何学的分析 / グリッド / フレーム / 幾何学的構成 / 平面 / グリッドシステム / 立面 / 幾何学構成 / 平面図 / 空間構成 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで10年間にわたり、ミース・ファン・デル・ローエがつくった建築について、その空間構成の方法の研究を行ない、1886年から1937年までのベルリンでの設計活動の時代については、その構成の方法を明らかにした。 その研究をもとに、1938年から1968年までのアメリカでの設計活動の時代につくられた建築の構成方法を明らかにしたい。ベルリン時代に使われたグリッドやフレームという主に住宅の設計に使われた手法は、アメリカ時代の高層ビルや一般建築の配置と平面、立面、カーテンウォールなど詳細でも使われていると考えられる。
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研究成果の概要 |
ミース・ファン・デル・ローエがベルリン時代と、それを発展させたアメリカ時代に設計した建築の図面を幾何学的に分析し、空間構成要素の寸法や位置が、どのように決められたかを明らかにする。 ベルリン時代の最後に設計したレムケ邸は、これより前に建てられたバルセロナ・パヴィリオンやトゥーゲントハット邸と同じ構成手法が用いられ、アメリカ時代に設計したシーグラムビルディングやニュー・ナショナル・ギャラリーでも、ベルリン時代と同じ構成手法を用いている。いずれの建築も、全体フレームを描き、それを等間隔に分割したのグリッドにそって壁やガラスなどを配置し、それらを囲むフレームが簡単な整数比になるように調整している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
デ・スティルの影響があるミースのベルリン時代と、それを発展させたアメリカ時代のデザインと空間構成は、モダニズム建築の基礎となり、現代建築に大きな影響を与えている。本研究により、ミースの設計手法が解明され、構成要素の寸法や位置の決め方が明らかになれば、新たなデザイン手法の可能性を拡げることができる。 ミースの建築は、等間隔のグリッドと、正方形や二倍正方形(ダブルスクェア)、長短比が簡単な整数で示される長方形にそって壁や柱などの構成要素を配置している。その手法により、空間に変化や奥行をつくりだしている。この解明により、今後の建築を設計するオリエンテーションを示すことができたと考えている。
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