研究課題/領域番号 |
19K12689
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
|
研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
永盛 祐介 東京都市大学, メディア情報学部, 准教授 (70553931)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | NIRS / デザイン / 審美性 / グラフィックデザイン / 脳血流計測 / アイトラッカー / デザイン評価 / 脳血流 / 視線計測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,デザイナの感覚を糸口として,脳血流計測によってデザイン成果物の審美的側面の評価を行うこと,あるいは行うことが可能かを検討することが目的である。グラフィックデザインを題材とし,「良い・美しいデザイン」と「悪い・美しくないデザイン」のモックアップを一定時間被験者に呈示し,その際の脳血流を近赤外線分光法(NIRS),注視点をアイトラッカーによって取得する。 それによって,グラフィックデザインの美しさを脳血流の面から定量評価が可能か否か,デザイナと非デザイナの間にデザインに対する反応に差があるのか無いのかを網羅的に検討したい。
|
研究実績の概要 |
本研究は,グラフィックデザインに対する人々の共通する感覚,あるいはグラフィックデザインにおける定番技法を糸口として,脳血流計測によってデザイン成果物の審美的側面の評価を行うこと,あるいは行うことが可能かを検討する. グラフィックデザインの世界においては,デザイナにより提案された「美しさ」を実現するとされているノウハウが多数存在する.タイポグラフィ(文字の形状を考慮し文章を読みやすく・美しくレイアウトする技術の総称)におけるカーニング処理(文字間の適切な調整),ジョセフ・ミューラー=ブロックマンが体系化したとされる紙面レイアウト技法であるグリッドシステム(紙面を格子状に分割し,文章・写真・図版を整然とレイアウトする技術),古くは黄金比といった物もこれに数えられるだろう.本研究において,これらの技法を吟味し,技法をふまえた「良い・美しいデザイン」と,技法をふまえない「悪い・美しくないデザイン」に接した被験者の脳血流の差について検討したい. このような実験を通し,ヒトが「良い・美しいデザイン」に接した際の脳血流の状態をモデル化することが本研究の目的である.この目的に対し,これまで,RobinWilliams「ノンデザイナーズ・デザインブック」に掲載されている良いデザイン事例と悪いデザイン事例を取り上げ,被験者に呈示し,脳血流計測を行った.その結果,多くの悪いデザイン事例において酸素化ヘモグロビン濃度が有意に上昇するという結果が得られた.本結果については第70回 日本デザイン学会 春季研究発表大会にて発表予定である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度は被験者実験を行うことができたが,成果をまとめ上げるまでには至らなかったため,「やや遅れている。」とした.
|
今後の研究の推進方策 |
今年は実験の成果をまとめ上げ,学術誌に投稿することを目指す.
|