研究課題/領域番号 |
19K12816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
川田 奈緒子 千葉大学, 真菌医学研究センター, 特任准教授 (00400896)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | COPD / 呼気ガス / 画像診断 / 栄養指標 / 胸部CT / 胸部MRI / 慢性閉塞性肺疾患 / 肺気腫 / 呼気ガス分析 |
研究開始時の研究の概要 |
スパイロメトリーを中心に行われてきたCOPD 診断、重症度評価を呼気ガス検査と組み合わせることにより、スパイロメトリーだけでは検出できないCOPD の病型(亜型)や肺の潜在能を検出し、さらに早期診断に役立てることでCOPD の新たな評価方法を見出したいと考えている。患者の呼気ガスは、採血と異なり、苦痛を与えず複数回の採取が可能な検体である。また、特殊な採取装置や点滴ルート、薬剤などを用いないため事前の入念な準備や人手が不要であり、有用性が見いだせれば臨床で用いられ、診療に直結する情報を提供できる可能性が高いと考えている。
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研究成果の概要 |
初年度はCOPD患者(40例)の呼気ガス分析を施行し、低分子量では質量数50、60付近の有機化合物の信号強度と閉塞性換気障害や気腫との間に有意な関連を認めた。高分子量では健常者とCOPD患者との間でアルカン系の有機化合物の信号強度に違いを認めた。しかし、COVID-19流行により2020年1月以降呼気ガス分析が困難となった。呼気ガスとの関連評価のため、CTを用いて喘息要素をもつCOPD群はCOPD単独群とは異なる構造的変化をきたすことを示し、動態MRIを用いて胸郭運動と疾患重症の関連を解析した。さらに、高齢COPDでは自覚症状や栄養指標と増悪との関連が強く、包括的な診療の必要性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CCOPD患者における呼気ガス分析や、胸部CT画像による形態学的評価、胸部動態MRIによる動態解析は、現在の呼吸機能検査では評価できないCOPDの病型分類に貢献し、今後の新しい診断や評価方法となる可能性がある。また、超高齢社会において、COPDをはじめとする慢性進行性疾患の管理では、疾患重症度だけでなく栄養指標などを含む包括的な診療の必要性を示した。COVID-19流行収束後、呼気ガスから得られる所見と、画像を用いた肺の形態変化、栄養指標などの項目と組み合わせ、COPDの早期診断や疾患増悪との関連について解析予定である。
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