研究課題/領域番号 |
19K12842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
上原 雅行 岐阜大学, 高等研究院, 准教授 (10533309)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 遺伝子検査 / 病原体 / 試薬キット / 遺伝子検査システム / 迅速高感度検査 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、ウイルスや細菌(新型・薬剤耐性型を含む)による感染拡大や食中毒が問題となっており、病原体遺伝子などを‘その場’で迅速に特定できる遺伝子検査システムが求められている。検出感度を維持しながら更なる迅速検査を実現するためには、超高速条件化においても高感度で対象遺伝子を検出できる独自試薬を開発する必要性がある。 そこで、本研究は、迅速遺伝子検査装置に対応した高速/高感度検出可能な試薬キットの開発と試作化を目的に実施する。‘その場’遺伝子検査が実現できれば、医療領域のみならず、家畜伝染病検査や食品管理検査、水際対策等、幅広い分野で活用され、感染拡大の防止にも有効な対策になることが期待される。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、研究計画に記載した肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)や百日咳菌(Bordetella pertussis)などの迅速かつ高感度な遺伝子検査試薬の研究開発および試作化を重点的に実施した。また、現在の社会情勢を考慮して、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検出試薬の研究開発および試作化も引き続き実施した。 これまでの研究活動で構築してきた高速条件下でも安定的に核酸増幅が可能な実験系(検出装置を含む)を活用し、上記の各病原体に対応した機能性物質修飾型蛍光プローブのさらなる開発(挿入位置や挿入配列、挿入頻度などの効果検証を含む)や試作試薬の各種パラメーターの最適化、検出装置・測定チップの改良などを実施した。 次に、最適化された独自の検出システムにおいて、病原体由来のゲノムDNA(精製済み)の増幅確認実験を実施した。その結果、(病原体のゲノム配列を含む)プラスミドDNAの実験と同程度の「菌由来 DNA 25 copies/μl」という検出条件下でも、5~7分程度で核酸増幅を確認することができた。さらに、ヒトゲノム(市販品)などの夾雑物が添加された条件下でも同等の結果が得られ、現時点では夾雑物による大きな影響(課題)は見られない。 昨年度から引き続き、得られた各種データなどを大学の知財部門(知財教員・弁理士など)と共有し、特許出願に向けた情報交換を実施した。また、遺伝子検査装置の開発・製造販売を手掛ける医療機器メーカーおよび診断薬メーカーの担当者とも情報交換を行い、共同研究など今後の連携について検討を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度は、研究実施計画に記載した事項を着実に進めることができたため、順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度も、肺炎マイコプラズマや百日咳菌、SARS-CoV-2を含む感染症の細菌やウイルスに特化した検査試薬の試作化とそれに最適化した遺伝子検査システムの研究開発を推進する。また、特許出願に向けた準備や、企業や他大学との共同研究開発を進めるとともに、研究成果を公表するために学術論文を作成し学会誌に投稿する。
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