研究課題/領域番号 |
19K12844
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
山崎 文靖 高知大学, 医学部附属病院, 特任教授 (10243841)
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研究分担者 |
弘田 隆省 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (10437741)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 低侵襲治療システム / 血液透析 / 低血圧 / 空圧パンツ / 血圧制御 |
研究開始時の研究の概要 |
透析中の血圧低下による透析困難症は透析患者の約10-30%に合併し、透析の大きな阻害要因となっている。透析低血圧は圧受容器反射系の異常による低血圧と同様な症状を呈する。これまでわれわれは、重度起立性低血圧治療のため、硬膜外カテーテルを用いた脊髄電気刺激法および空圧ショックパンツを用いた下半身圧迫法による人工圧反射装置を考案し、プロトタイプを開発した。今回、空圧パンツを用いた非侵襲的装置を透析低血圧に応用するための実験的臨床研究を行う。本研究により装置の有効性が確認できれば、透析低血圧のための透析困難症患者に新しい治療を提供する道が開ける。
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研究成果の概要 |
透析中の血圧低下による透析困難症は透析患者の約10-30%に合併し、透析の大きな阻害要因となっている。これまでわれわれは、重度起立性低血圧治療のため空圧パンツを用いた下半身圧迫法による人工圧反射装置を考案しプロトタイプを開発した。今回、この方法を用いて低血圧を防ぐことにより透析徐水量低下を抑制することに成功した。また、空圧制御機は1分以内に設定圧までパンツ圧を上昇させることが可能で、パンツ圧は30mmHgまでの加圧で血圧上昇が可能であった。制御開始後に血圧が上昇すれば血圧測定間隔は最短5分で十分であり、不定期な血圧測定でも自動制御システムで十分対応できると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在32万人が透析を受けており、その中の3-6万人が透析低血圧のため不十分な透析を余儀なくされている。透析低血圧により目標徐水量が達成できなければ、透析患者における死亡原因の1位である心不全を増悪させる大きな要因となる。当研究により、空圧パンツ装置での下半身圧迫による血圧制御が、透析除水量低下に有効であることが確認でき、低血圧のための透析困難症患者に新しい治療を提供する道が開けた。また、非侵襲的自動制御システムを開発するための基礎データを収集することができた。さらに、本装置は非侵襲的で使用にランニングコストがかからないため医療費の軽減も期待される。
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