研究課題/領域番号 |
19K13002
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 国際仏教学大学院大学 (2023) 京都大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
檜山 智美 国際仏教学大学院大学, 仏教学研究科, 特任研究員 (60781755)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 仏教美術史 / 仏教図像 / 石窟考古学 / 説一切有部 / 西域仏教 / クチャ / 仏教説話 / シルクロード / 図像学 / 石窟寺院 / 仏教壁画 / 西域 / 仏教考古学 / シルクロードの仏教壁画 / 仏教石窟寺院 / 石窟壁画 / 西域研究 / 学際研究 / 比丘戒本 / 顔料 |
研究開始時の研究の概要 |
中国新疆ウイグル自治区クチャ地方の仏教石窟寺院址に残された壁画は、西域における仏教文化の発展や歴史的状況を反映した貴重な視覚史料である。近年の研究の進展により、六世紀のクチャの仏教文化において大きな変化が発生していたことが明らかになりつつあるが、その詳細には未だ不明な点が多い。本研究は、壁画の図像研究の成果を考古学や仏教文献学、トカラ語学などの横断的な視点から考察することにより、六世紀のクチャの仏教文化の全体像を解き明かすことを試みるものである。
|
研究成果の概要 |
本研究では、かつてシルクロード西域北道の最大規模のオアシス国家であったクチャ(亀茲)の仏教石窟寺院及びその壁画において観察される6世紀中葉頃の大きな変容を、考古学・仏教文献学・保存科学などの諸分野の研究者との共同で分析した。その結果、石窟寺院の変容は亀茲国の説一切有部教団の分派の活動と連動していることを解き明かした。本研究の成果は2022年にG. Vignato氏らとの英文共著として刊行したほか、2024年には中国語版も出版した。本書に対し、国内外で仏教学や建築史の研究者からの書評も発表されており、西域仏教文化研究の各分野に一定のインパクトを与える新たな研究成果を出すことが出来たと言える。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は中国新疆のクチャの仏教石窟寺院を対象とする。近年、美術史、考古学、文献学の各分野において、六世紀頃のクチャの仏教文化において大きな変化が発生していたことが観察されていたが、その全体像は不明であった。本研究ではクチャの考古・美術・文献資料を学際的共同研究によって分析し、6世紀前後のクチャの説一切有部僧団の変容を解明した。また、国際ワークショップの主催や英語・中国語の共著の出版により、国内外の分野の垣根を越えた研究者間のネットワーク構築に貢献したほか、研究期間中に国内外の学会、公開講演会等で20回以上発表し、本研究の成果を学界及び社会に広く発信するためのアウトリーチも積極的に行った。
|