研究課題/領域番号 |
19K13149
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02050:文学一般関連
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
白戸 満喜子 実践女子大学, 研究推進機構, 研究員 (50814042)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 書誌学 / 料紙 / 非破壊 / 料紙観察 / 紙質 / 紙資料調査 / 植物繊維 / 填料 / 非破壊検査 / 和紙 / 紙の原料 / 竹紙 / 製紙技術 / 極札 / 紙の白色度 / 紙原料の比較 / 和紙への加工 / 紙 / 繊維分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、書物を構成する「紙」という物質自体が持つ情報に着目し、その情報を発信・活用して紙という素材に対する社会的認識の向上を図る。紙は、自然環境・製紙方法・加工により多種多様であり、その特性は「料紙観察」という非破壊検査により観察が可能である。これまでは研究仕様の高精度光学顕微鏡を用いた料紙観察が中心であったが、本研究では入手・使用が容易な新規機器を試行することで汎用性の高い方法を確立することを目指す。また、観察資料を他機関でも参照可能な印刷・出版物とし、データの再現性・公共性を重視することで、紙素材を扱う他領域での研究や調査など広範な活用に対する基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では、書物や印刷物など多種多様な古典籍に用いられている紙を調査する料紙観察という方法について、これまでに使用されている高額かつ設置型の高精度顕微鏡だけではなく、低価格で入手容易かつ携行可能な新規機器での調査を試行した。新たな機器で得られたデータを検討するという方法で、さまざまな場面で活用可能な分析方法を新たに構築し、今後の研究に活用しうる汎用的な紙質データ構築の方向性を模索した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、紙の表面を拡大することで紙の原料を非破壊で調査する料紙観察という手法は、高額かつ移動不可能な高精度光学顕微鏡だけではなく、金額的に入手が容易かつ携行可能な機器でも目的に応じた調査が可能であることがわかった。調査資料の保管状況や資料形状に適した適応力と機動力のある調査手法で、調査分析の範囲が拡大できる意義は大きい。 本研究において構築された方法は既にアメリカのワシントン大学図書館で活用されており、社会的貢献を果たしている。
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