研究課題/領域番号 |
19K13225
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
籾山 陽子 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 研究員 (30789269)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 近代英語 / 音変化 / 歌詞と音楽の関係 / イギリス音楽 / バロック音楽 / ルネサンス音楽 / 歌詞の発音 / 16世紀の音楽 / 劇場音楽 / 発音辞典 / 英語の歌詞の発音 / 演奏習慣 / 近代英語期の音変化 / 歌詞の割り付け |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近代英語期のうち特に16世紀から18世紀の英語の音変化について、楽譜に書かれた歌詞と音楽の情報を用いて、英語学の先行研究の成果と照合することにより、当時の英語の発音を推定し演奏の音響を再現することを目的とする。そのために、当時の世俗音楽や教会音楽等様々なジャンルの音楽について、音節と音符との対応関係や、歌詞の内容を音楽で表す技法、韻律の表現などの手法を参考にして分析を行う。 さらに、従来の英語の音変化の研究手段に加えて、楽譜資料もその手掛かりになり、未だ完全に解明されるには至っていない大母音推移などの音変化の時期や状況について楽譜の分析により解明できるものがあることを示す。
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研究成果の概要 |
近代英語期のうち特に16世紀から18世紀の英語の発音について、声楽作品の楽譜から得られる歌詞と音楽の情報とこれまでの英語学の研究成果とを照らし合わせることにより推定復元し、それを基にこの時期の音変化の遷移を明らかにした。また、この成果を発音辞典や読み書きの教本から読み取れる音変化と比較することにより、教本では理想的な発音が示されていて、楽譜資料から得られた音変化の遷移の方が現実に即したものになっていることも明らかにした。 さらに、研究成果を広く一般の人々に発表するために、近代英語期の声楽作品の演奏会を復元した発音で上演した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの英語学の音変化の研究には韻文や散文等の資料が用いられてきたが、楽譜資料を用いて体系的に研究された例はない。マドリガルの歌詞の例を挙げ音変化について説明している例はあるが局所的なもので、曲全体についての言及はない。また、その例では音節の強弱や音節数には着目しているが、音価や音の高低、リズム等には着目していない。このように、本研究は、楽譜資料を体系的に扱い精査したこと、音の高低や長短、リズムなどの様々な音楽情報に着目して分析したことに、学術的意義がある。 また、このような英語学と音楽学に関わる研究成果を演奏会の形で一般に公開したことに社会的意義がある。
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