研究課題/領域番号 |
19K13404
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 札幌学院大学 |
研究代表者 |
大塚 宜明 札幌学院大学, 人文学部, 講師 (60721800)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 北海道 / 先史時代 / 黒耀石 / 原産地 / 大規模石器製作跡 / 資源環境 / 自然環境 / 原産地遺跡 / 資源利用 / 遺跡形成過程 / 地域連携 / 自然・資源環境 / 置戸黒耀石原産地 / 黒耀石資源情報 / 資源利用の変遷過程 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、先史時代(文字資料のない時代)を通じた長期間、本州・サハリンに至る広域に利用された北海道東部を産出地とする置戸産黒耀石を対象に、石材原産地における資源の利用のあり方やその変遷過程を解明する。本研究により、人類は無計画に資源の開発をしているのではなく、自然・資源環境の変化に応じて最適な資源の利用方法を採用していたことを明らかにすることができる。また、石材原産地での人類活動の様相と消費地の状況を総合的に捉えることで、当時の資源の流通形態や社会のあり方についても議論可能になる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、北海道の四大黒耀石の一つである置戸産黒耀石に注目し、先史時代の同原産地における資源環境および資源利用の変遷過程を解明することである。本研究では置戸黒耀石原産地の調査を周辺領域(測量学・地質学・分析科学・埋蔵学)と協力し多角的に実施することで、上記課題に取り組んだ。その結果、先史時代の当該原産地における人類活動が大形黒耀石原石(5cm以上、401g以上)の多寡といった資源環境の変化や自然環境(谷などの水の影響の有無)と密接に関連する可能性を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は、置戸黒耀石原産地の資源情報が復元され、同原産地における資源環境および資源利用の変遷過程が把握されたことである。本研究により、先史時代の当該原産地における人類活動が資源環境と自然環境と密接に関連することが明らかになったことで、原産地研究に「資源・自然環境と人類活動の対応関係の解明」という新たな視点を提示したことは重要な成果といえる。また、社会的意義としては、発掘調査時に地元中学生を対象とした地域連携事業を実施することで、本研究の成果だけでなく地域における文化財の重要性についても発信できたことがあげられる。
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