研究課題/領域番号 |
19K13417
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
三浦 麻衣子 帝京大学, 付置研究所, 研究員 (80771261)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 黒曜石 / 産地分析 / 蛍光X線分析 / 蛍光X線スペクトル / 非破壊分析 / 産地推定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、蛍光X線スペクトルを対象として多変量解析の主成分分析を用いることで黒曜石の産地分析を行うための新規解析法を確立することが目的である。目的を達成するために、蛍光X線分析による原産地黒曜石データの測定誤差等の検討、原産地黒曜石の定量分析結果からみた新規解析法の整合性の検証を行い、最終的に遺跡出土黒曜石製石器の産地分析に活用していく。
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研究成果の概要 |
本研究では蛍光X線分析で得られる蛍光X線スペクトルを解析の対象として、黒曜石の産地分析のための新規解析法の開発を行った。原産地黒曜石の蛍光X線スペクトルを主要元素と微量元素のピークが現れる部分で分け、それぞれ多変量解析の主成分分析を行うことで、原産地黒曜石の産地判別が可能であることを確認することができた。また、原産地黒曜石の産地分析に有効な元素を明らかにすることができた。ただし、研究当初に目標としていた原産地間の距離が近く、化学組成が類似している原産地間の判別には現段階では至っておらず、今後さらなる改良が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
黒曜石の産地分析は手間のかかる前処理を必要とせず、非破壊で分析が可能であることから、蛍光X線分析によって調査されることが多い。測定結果の解析は産地分析に有効と考えられる元素の蛍光X線強度や算出された半定量値を用いて行われることが多く、蛍光X線スペクトルを利用した解析方法はこれまでになかった。本研究では蛍光X線スペクトル自体を解析対象とすることで、特定の元素を選択する操作のない客観性の高い産地分析方法を示すことができた。
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