研究課題/領域番号 |
19K13649
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
中園 善行 横浜市立大学, 国際マネジメント研究科, 客員准教授 (10707483)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マクロ経済学 / 期待形成 / インフレ期待 / 異時点間の代替の弾力性 / 消費 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、独自性のあるデータを用いてマクロ経済動学を分析する点にあります。特に本研究では、家計の消費に焦点を当て、集計データでは必ずしも明らかになるとは言えない消費の実態について、個票データの分析によって明らかにします。消費の実相については近年、強い関心が寄せられています。本研究では、民間調査会社が保有する大規模消費パネルデータを用いることで、従来のデータでは迫り切れなかった家計消費の実態を明らかにすることを目的にしています。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、大規模民間ビッグデータを用いて家計ごとに異質的なマクロ経済動学を明らかにしました。第一に、家計のインフレ期待は日ごろ良く買う財の価格変化に応じて修正されることを明らかにしました。第二に、家計はインフレ期待が高まると、足もとの消費を増やすことが明らかになりました。第三に、退職者の消費行動を分析することで、日本の家計は退職後には消費水準が2%以上低下すること、またその消費水準の低下は少なくとも2年間持続することを発見しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、大規模民間ビッグデータを用いて家計ごとに異質的なマクロ経済動学を明らかにしました。家計ごとに異質的な経済ショックと同様にマクロ経済ショックも家計に与える影響が異質的であるという本研究の結果は、家計ごとに異なる政策手当に対して科学的な根拠を与えるものです。また本研究の結果は民間ビッグデータの活用が経済学研究の新たな地平を拓くきっかけとなり得ることを示唆しています。
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