研究課題/領域番号 |
19K13654
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 東京大学 (2020-2021) 神奈川大学 (2019) |
研究代表者 |
山名 一史 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 特任研究員 (80769604)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 異質的動学一般均衡モデル / 構造推定 / ベイズ統計学 / 企業動学 / 組織資本 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、家計や企業といった経済主体の異質性を考慮したマクロ経済モデルのパラメータを、マイクロデータを用いて推定する方法の開発およびその応用である。(A)推定手法の開発を切り口とした研究では、モデルの均衡解として得られる分布の定常性を利用して構造パラメータの推定を行う。(B)組織資本の実証分析を切り口とした研究では、企業のマイクロデータから推定される組織資本の役割について定量的な考察を行う。
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研究成果の概要 |
家計の資産水準や企業の売上高、従業員数といった違いを異質性と呼ぶ。家計や企業の異質性を考慮した動学モデルはマクロ経済学における主要な分析枠組みとなりつつあるが、構造パラメータの推定、とくに適切なデータが利用できないときにどのように推定すればよいのかという問題について未だ標準的な手法は確立していない。本研究では、パネルデータが利用できないデータ制約的な状況において、動学モデルの構造推定を可能にするアルゴリズムを開発し、実際のデータを用いて企業の組織資本や家計の資産ポートフォリオの異質性研究へ応用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
家計や企業といった経済主体の異質性を考慮したマクロ経済モデルは、適切なパネルデータが利用できないとパラメータの推定が困難または不可能であることで知られている。本研究では、パネルデータが利用できないデータ制約的な状況においても、横断面データを用いることで構造パラメータを推定する手法を開発した。これまでに同様のデータ制約下で適切な推定量を得られる実用的な手法は提案されていないことから、本研究の成果は学術的に重要である。さらに、当該手法の開発は、データ制約下でも政策決定や評価を定量的かつ機動的に行えるようになったことを意味しており、社会的にも重要な研究成果であると考えられる。
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