研究課題/領域番号 |
19K13920
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 立命館大学 (2020-2023) 明治学院大学 (2019) |
研究代表者 |
安井 大輔 立命館大学, 食マネジメント学部, 准教授 (90722348)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 食文化 / 和食 / グローバリゼーション / ナショナリズム / エスニシティ / アイデンティティ / 文化理論 / 文化人類学 / 多文化 / 食の社会学 / 食と農の社会学 / フードスタディーズ / 日本食 / グローバル化 / Food Studies / Gastronomy / ガストロノミ― / アジア / ヨーロッパ / ガストロノミー |
研究開始時の研究の概要 |
既存のグローバル文化論は、元の文脈から切り離される文化の脱埋め込みに注目し、越境文化の現地化、ハイブリッド化を報告している。一方で現代の文化は伝統・真正性の名の下にナショナル・ローカルな価値づけが重視されている。これらは単なる普遍化でもその反動でもない、より錯綜した文化現象である。この複雑な脱/再埋め込み過程を東アジア、東南アジアの日本食レストランの横断調査から分析する。現地飲食店の参与観察、経営者や客へのインタビュー、ドキュメント分析から日本食の多民族化の過程を詳細に記述分析し、多文化に開放されつつルーツとつながる文化の恒常性を成立させる条件を考察し、グローバル文化の社会理論の更新を目指す。
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研究成果の概要 |
既存のグローバル文化理論は、元の文脈から切り離される文化の脱埋め込みに注目し、越境文化の現地化、ハイブリッド化を報告している。いっぽうで現代の文化は伝統・真正性の名の下にナショナル・ローカルな価値づけが重視されている。これらは単なる普遍化でもその反動でもない、より錯綜した文化現象である。この複雑な脱/再埋め込み過程を、海外の日本食・和食の調査から分析した。現地飲食店の参与観察、経営者や客へのインタビュー、ドキュメント・ビジュアル資料から日本食の多民族化の過程を詳細に記述分析し、多文化に開放されつつルーツとつながる文化の恒常性を成立させる条件を考察し、グローバル文化の社会理論の更新をおこなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多文化化する社会でどのように多民族に開かれた日本食が具体化されるかを明らかにする本研究は、“We are What We Eat.”という理念を実証的に問うことで、「日本人の、日本人による、日本人のための」食として語られてしまう文化ナショナリズムを相対化する社会的意義がある。日本食の概念が特定のイメージ、ステレオタイプと結びついており、「日本食」の実践がそれを強化/変容している食文化の中に、エスニシティ・レイシズムの課題があることが分かる。このように食をめぐる日常の諸実践の中から、グローバル文化をめぐる問題系についての議論基盤を提供する点で、本研究には人文社会科学を発展させる学術的意義をもつ。
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