研究課題/領域番号 |
19K14111
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
山崎 智子 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (20636550)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | イングランド / 「大学における教員養成」 / Day Training College / 大学における教員養成 / Day training college / 教員養成 / ブライス委員会 / クロス委員会 / 大学史 / 専門職教育 / 教養教育 / イングランド教育史 / 「高度化」と「専門職化」 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、イングランドの大学における教員養成の歴史的展開とその特質について検討することを目的とする。近年、大学の関与が極めて少ない「学校ベース」の教員養成を促進するイングランドの動向に注目が集まっている。こうした政策動向に対して、学術的には、大学が果たしうる役割とは何かが問われている。本研究は、これまでの研究では十分ではなかった歴史的な視点から、教員養成と大学の関係を捉え直そうとするものである。具体的には、前世紀転換期イングランドの大学における教員養成課程の専門職教育としての側面と学士課程教育としての側面を明らかにし、大学がどのように教員養成に貢献すべきと考えられていたのかについて考察する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、イングランドの「大学における教員養成」の歴史的展開とその特質について検討することである。「大学における教員養成」の嚆矢として、1890年以降に設立された大学附設の通学制教員養成カレッジ(Day Training College: DTC)が挙げられる。本研究における分析を通じて、DTC創設期からアーツ・サイエンス教育と専門職トレーニングの両立が目指されていたこと、そして、「大学」での養成であることの意義が強調されてきたことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、近年の教員養成改革、特に実践重視型の教員養成の急激な拡大に対して、歴史的な視座から問い直すことを試みるものである。本研究の分析からは、大学が教員養成に関わることの意義が大学関係者のみならずその他の教育関係者からも強調されてきたこと、そして教員養成において一般的な大学教育と専門職としてのトレーニングはそれぞれ単独で存在するのではなく、その相補性が重要であると認識されてきたことが明らかになった。この点は、実践重視型の教員養成の在り方に対して再考を促す知見であるといえる。本研究はイングランドを対象とした歴史的研究ではあるが、近年の日本の教員養成改革の方向性にも示唆を与えうるものといえる。
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