研究課題/領域番号 |
19K14149
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 明治学院大学 (2022) 川口短期大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
清水 美紀 明治学院大学, 心理学部, 助教 (10838387)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 保育・幼児教育政策 / 無償化 / 公費負担 / 子育て / 言説分析 / 公共性 / 親 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、幼児教育の無償化に関する議論をはじめとし、子育ての費用をどの範囲まで社会的に担っていくべきかという点が問い直されている。 そこで本研究では、子育てにおける公的役割がどのように捉えられているのかを、費用負担に関する議論に注目することで明らかにする。具体的には、研究Ⅰ:幼児教育の無償化に関する政策議論の通時的変化と、研究Ⅱ:子育ての費用負担に関する親の認識を分析する。 本研究の特色は、子育ての費用負担をどう位置づけているかという点の分析を通して、子育て、幼児期が社会においてどのように理解されているのかを考察する点である。 研究成果には今後の子育て支援、政策を検討する上での貢献が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、子育てにおける公的役割がどのように捉えられているのかという点を、幼児教育・保育の無償化に関する政策議論から明らかにした。研究Ⅰでは、無償化の「対象範囲」をめぐる議論の分析を通して、公費負担の対象となる幼児教育・保育の「範囲」がどのように策定されたのか、そのポリティクスを明らかにすることを試みた。さらに研究Ⅱでは、現在の無償化に関する政策議論がどのように展開されてきたのか通時的変化を明らかにした。そして研究Ⅲでは、幼児教育の無償化が実装されるにあたり登場した「人づくり」をめぐる社会的関心の変遷と、保育・幼児教育との関連から「人づくり」がどのように議論されてきたのかを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、経済学ではなく子ども学の視点から、子育ての費用負担に着目したことである。本研究では、公費負担の重要性を論証するのではなく、公費負担の必要性がどのようなロジックによって説明されているのかということに着目することで、社会、とりわけ政策言説における子育ての捉え方、幼児期の捉え方について言及することができた。したがって社会的意義としては、子育てをめぐる家庭と社会の関係、それぞれの役割、範囲がどのように考えられているのかを導出することにより、これらの知見を、今後の子育て支援政策、ひいては幼児教育・保育政策について検討していくことにつなげていけるものと考えられる。
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