研究課題/領域番号 |
19K14432
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
尾嵜 遠見 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 助教 (00805161)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 認知症 / 軽度認知障害 / 反応時間 / 主観的認知機能低下 / 反応時間の個人内変動 / ex-Gaussian分布 / Working Memory Capacity / 個人内変動 / 実行機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,反応課題における個人内変動の他,軽微な認知機能低下を検出する自記式質問紙法を実施し,両評価を組み合わせたスコアを算出する.認知機能正常者86名を3年間追跡し,MCI発症者を抽出する.ROC解析(receiver operating characteristic analysis)によってAUC (area under the curve)・カットオフ値を検討する.将来的には地域検診等の幅広い場において軽度認知障害ハイリスク者の早期発見に資する可能性がある.
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研究成果の概要 |
認知機能低下を早期発見するため,反応時間の変動性(ばらつき)と,主観的認知機能低下の程度という2つの指標に注目した.全般的認知機能が正常域の地域在住高齢者を対象に,両指標の検査と各種認知機能検査をベースラインから6か月ごとに18か月経過時まで実施した. 結果,反応時間の変動性指標は,ベースラインから18か月後に生じた全般的認知機能低下を予測可能であり,特に実行機能・処理速度領域の認知機能との関連を示した.また,主観的認知機能低下指標は,アポE4と呼ばれるアルツハイマー病のリスク遺伝子型を有する方において経時的に悪化していくことが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症の前段階である軽度認知障害からは,一定の割合で認知機能正常へと回復できる可能性がある.認知機能低下を早期に発見し,早期に対応することは大切である.本研究では簡便に実施可能な2つの検査が,将来の認知機能低下を予測する可能性を示した.このことは,専門病院などへの受診の前段階として,地域健診等のより身近な場所でリスクをスクリーニングすることに役立つと考えられる.
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