研究課題/領域番号 |
19K14443
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松本 淳子 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任講師 (60722262)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 肥満症 / マインドフルネス / オンライン治療 / ポジティブ感情 / 血清タンパク / 脳機能・脳活動 / 遠隔治療 / オンライン / MRI / 認知行動療法 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満症は、その心理的側面が病態に大きく関与しているため、ストレスによるむちゃ食い等の食行動異常を来たす。第3世代の認知行動療法といわれるマインドフルネスプログラムは、感情への気づきを深め、肥満症に特徴的な食物の衝動摂取を抑える効果が示されている。本研究では、テレビ会議システムを用いた遠隔による、マインドフルネス実践プログラムを肥満症患者に実施し、減量のみならず心理的ストレスの低減、それに伴うMRIによる脳機能の客観的評価し、このプログラムの実用可能性を検証する。最終的に、このプログラムがわが国の肥満症増加の現状に歯止めをかける一助となることを目指す。
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研究成果の概要 |
肥満症22名を、マインドフルネス食瞑想トレーニング群(MB)および健康教育群(HE)の2つに無作為割付し、介入の違いによって体格指数(BMI)や食行動、心理的症状、血清タンパクおよび脳機能・脳活動がどう変化するかを、ベースライン、7週後、14週後、6ヵ月後の4時点で調査した。その結果、両群ともBMIの各時点の主効果が有意であったものの、2群間の差は見られなかった。うつ症状およびポジティブな感情、レプチンについては統計的に有意な差が認められた。さらに感覚運動ネットワークの中心後回と小脳および言語ネットワークの下前頭回と左前頭極の安静時脳機能結合において、HE群と比較し、MB群の増加を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満症はその病態から身体的、心理的あるいは時間的負担によってしだいに治療意欲が低下し、通院治療の中断や脱落という問題が浮き彫りになる。もう1つの問題は、肥満症の中には、定期的な受診でたとえ順調に減量したとしても、多食が再現し体重がリバウンドし、それを繰り返すケースも少なくない。2つの問題解決に近づく方法に、マインドフルネス食瞑想トレーニング(MB-EAT)をオンラインで行う、遠隔によるMB-EATがある。現時点で肥満症の遠隔MB-EAT介入研究および肥満に関連するレプチンなど血清タンパクの変化や脳機能画像を扱った研究は見当たらない。このことから、本研究の学術的・社会的意義はある。
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