研究課題/領域番号 |
19K14450
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
小倉 正義 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (50508520)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 知的障害 / 発達障害 / インターネット利用 / 心理教育 / 自閉スペクトラム症 / 心理教育プログラム / ソーシャルスキル |
研究開始時の研究の概要 |
特別支援教育が始まり,発達障害・知的障害のある児童生徒への情報通信技術(以下,ICT)を使った支援も広まりをみせているが,発達障害・知的障害のある青少年が安心してインターネットを利用するために必要な情報やスキルに関する研究はほとんど行われていない。発達障害・知的障害のある青少年にとっても,適切なインターネット利用方法を学ぶことは,これからもインターネットの普及と発展が広まるであろう社会で適応的な生活を送るために必要不可欠である。そこで本研究では,発達障害・知的障害のある青少年のインターネット利用の実態を明らかにし,よりよく利用するための心理教育プログラムを開発する。
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研究実績の概要 |
2023年度も引き続き書籍や論文、学会での情報収集を行った、また、2021年度に実施した調査と同様の調査を回答数を増やすこと、時期による変化をみること等を目的として、SNS上での研究参加の呼びかけを行って実施した。本調査は、知的障害・発達障害の保護者を対象としており、58名から回答を得た。主な結果として,インターネット利用に伴う出来事として,全体の42.9%(2021年度調査は45.8%)が「過度な使用による生活や体調への支障」,全体の16・1%(2021年度調査は19.4%)が「SNS・メッセージアプリでの対人関係のトラブル」を経験していることが示された。また、「過度な使用による生活や体調への支障」があった者のうち25.0%(2021年度調査は24.1%)が解決したと回答、「SNS・メッセージアプリでの対人関係のトラブル」があった者のうち88.9%(2021年度調査は90.9%)が解決したと回答し、具体的な解決方法についても記載されていた。これらの結果から、本研究を通して知的障害・発達障害のある青少年のインターネット利用の実態がある程度把握できたといえる。 そして、書籍や論文、学会での情報収集、上記の調査結果等をふまえ、知的障害・発達障害のある青少年へのインターネット利用に関する心理教育プログラムの試行(予備的実施)や内容の検討を積み重ねてきた。また、早期の予防的な介入として、放課後等デイサービスでの介入を実施するための話し合いを一事業所の職員と行った。今後具体的な介入を行い、成果を検証するための素地を作った。さらに、知的障害・発達障害のある青少年だけでなく、広く様々な青少年のインターネット利用に関わるトラブルへの支援のポイントを整理したリーフレットを地域の児童精神科医・心理職の協力を得て作成し、印刷・配布、大学のホームページ上での公表を行った。
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