研究課題/領域番号 |
19K14515
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
|
研究機関 | 東京工業大学 (2022) 芝浦工業大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
大矢 浩徳 東京工業大学, 理学院, 准教授 (90835505)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 量子ループ代数 / 有限次元表現論 / 量子Grothendieck環 / q-指標 / クラスター代数 / (q,t)-指標 / 団代数 / Newton-Okounkov凸体 / Schubert多様体 / 量子アフィン代数 / Langlands双対 |
研究開始時の研究の概要 |
量子アフィン代数の有限次元表現論は,量子Yang-Baxter方程式と呼ばれる方程式の解を生み出す代数的枠組みであることに動機づけられ,様々な研究が行われている. 量子アフィン代数には,大きく分けて“対称型”と“非対称型”と呼ばれる2つの型があり,非対称型の場合,有限次元表現論の理解が対称型に比べて大きく遅れているという現状がある. 本課題では,近年認識されつつある対称型と非対称型の有限次元表現論の間の非自明な類似性を研究し,非対称型の表現論が対称型の表現論とある意味で対等であるという状況を確立することを目標としている.
|
研究成果の概要 |
研究代表者は,藤田遼氏,David Hernandez氏,Se-jin Oh氏との共同研究で,複素単純Lie環g_1,g_2に対して,それらのunfoldingである複素単純Lie環が等しい場合に,g_1,g_2のそれぞれに対応する量子ループ代数の有限次元表現圏の量子Grothendieck環の間に既約(q,t)-指標を保つ同型が構成されることを証明した.さらにその帰結として,非対称型の場合の既約(q,t)-指標の様々な正値性,g_1,g_2のそれぞれに対応する量子ループ代数の既約(q,t)-指標の間の非自明な関係,B_n(1)型量子ループ代数に関するHernandez予想の証明を導いた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非対称型量子ループ代数の有限次元表現圏の量子Grothendieck環の構造の研究を,対称型量子ループ代数の有限次元表現圏の量子Grothendieck環と比較するという新しいアブローチから進めた.結果として,適切に対応する型のものを比較すると(q,t)-指標を保つ良い同型が存在することが示され,これまで非対称型の場合に知られていなかった(q,t)-指標の正値性や,B_n(1)型の量子ループ代数の既約表現のq-指標が代数的なアルゴリズムで計算されることが証明された.さらに,非対称型と対称型の量子ループ代数の有限次元表現の間の新たな関係を示唆する,(q,t)-指標の間の関係を導くことができた.
|