研究課題/領域番号 |
19K14521
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 (2020-2022) 東北大学 (2019) |
研究代表者 |
國川 慶太 宇都宮大学, 共同教育学部, 助教 (10813165)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 平均曲率流 / 優リッチフロー / 熱方程式 / エントロピー / Liouville型定理 / 古代解 / リッチフロー / 熱核評価 / 調和写像流 / 幾何学的フロー / 平均曲率流の単調量 / 特異性・特異点 / 自己相似解 / ラグランジュ部分多様体 |
研究開始時の研究の概要 |
平均曲率流をよく理解するためには, 曲率が無限大に発散する現象である特異性・特異点の研究が欠かせない. この特異性にはI型とII型があるが, I型と比較してII型の性質はあまり明らかになっていない. 一方, II型特異性はラグランジュ平均曲率流において, ある自然な状況下で本質的に生じることが知られている. そこで本研究では主にII型特異性を扱い, その性質の解明を目指す. 特にII型特異点モデルであるトランスレーティングソリトンを「エントロピー」や「具体例の観察」などをキーワードとして詳しく調べ, 最終的にはラグランジュ平均曲率流のII型特異点の分類に貢献することが目標である.
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研究成果の概要 |
本研究課題では、平均曲率流のII型特異性を、Colding-Minicozziらにより導入されたエントロピーを用いて調べるということに取り組んだ。当初の計画では、個々の対象に対してエントロピーを具体的に計算し、その傾向を把握する予定であったが、それは技術的に困難であると判明した。そこで、代替案として、エントロピーを別の量と結びつけて考察することにした。その結果、平均曲率流の古代解上では、大域的な量であるエントロピーがEckerの単調量によって局所化できるということを発見した。この成果は、複雑なエントロピーの計算において別手法を提案するものとなっており、今後の応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
平均曲率流の研究では、特異点を理解することが重要である。Colding-Minicozziらによって導入されたエントロピーは特異点の複雑さを測るものとして有用であり、すでに多くの一般的な結果が知られている。一方、これまで、個々の対象に関する具体的なエントロピー計算は困難であった。本研究では、エントロピーを別のよく知られた量と結びつけることに成功したが、この成果は、複雑なエントロピーの計算に別視点を与えるものとなっており、今後の特異点研究への応用が期待される。
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