研究課題/領域番号 |
19K14527
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 日本大学 (2020-2023) 名古屋大学 (2019) |
研究代表者 |
赤嶺 新太郎 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (50825148)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 微分幾何学 / 光的超曲面 / 極小曲面 / 極大曲面 / 時間的極小曲面 / 退化計量 / 不定値計量 / 擬臍点 / イソトロピック空間 / 鏡像の原理 / 特異点 / 光的波面 / L-完備性 / isotropic空間 / Krust型定理 / 光的境界値問題 / 光的完備性 / Calabi-Bernstein型定理 / ローレンツ幾何 / 光的点 / Bernstein型定理 / ミンコフスキー空間 / 非等方的エネルギー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,一般の符号数を持った擬ユークリッド空間内で平均曲率が恒等的に零となる曲面である平均曲率零曲面に対してこれまで個別に研究されてきた各種の理論,特にユークリッド空間内の極小曲面論,ミンコフスキー空間内の極大曲面論,時間的極小曲面論,光的曲面論の各理論に対して次の研究を行う. (1) 曲面の計量の符号数(正定値計量か,不定値計量かといった性質)によらずに現れる性質・理論を非等方的エネルギーに対する臨界点に関する幾何学などの新しい観点から統合する. (2) 一方で,曲面上に現れる特異点の分類や各種曲率の挙動などの曲面の計量の符号数によって全く異なった様相を呈する幾何学的性質を探求する.
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研究成果の概要 |
ミンコフスキー空間内の極大超曲面に関するCalabi-Bernsteinの定理を曲面の計量が退化する光的点を許容した形に拡張した. ナル・エネルギー条件を持つローレンツ多様体内で光的完備な光的超曲面は全測地的なものに限ることを証明し,光的超曲面の大域的な構造を明らかにした.特異点付きの光的超曲面のクラスとして光的波面というクラスを考えて,光的波面に対する構造定理を明らかにした. 3次元ユークリッド空間内の極小曲面と3次元ミンコフスキー時空内の極大曲面のある境界値問題の解に双対性と呼ばれる一対一対応があることを明らかにした.また,関連するいくつかの境界値問題に対して新たな鏡像の原理を発見した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ユークリッド空間内の極小曲面およびミンコフスキー空間内の光的曲面,極大曲面,時間的極小曲面という様々なクラスの曲面を平均曲率零曲面という見方から統一的に捉え,異なる空間内の曲面に対して類似した現象や原理があることを解き明かしたことが本研究成果の意義である.また,そのような幾何学的な研究を行うために調和関数論が重要な役割を果たすことが明らかになったことで,曲面の微分幾何学,関数論を始めとした他分野への影響も期待される.
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