研究課題/領域番号 |
19K14530
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 広島大学 (2022-2023) 埼玉大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
吉田 建一 広島大学, 持続可能性に寄与するキラルノット超物質国際研究所, 特任准教授 (70793371)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 双曲的デーン手術 / 有限被覆 / 双曲錐構造 / 指標多様体 / トーラス上の絡み目 / 錐構造 / 通約類 / 3次元双曲多様体 / 双曲的Dehn手術 / 錐双曲構造 |
研究開始時の研究の概要 |
双曲構造は3次元多様体の幾何構造のうち最も一般的に現れる種類である。向きづけられた3次元多様体の基本群に対し、忠実で離散的なPSL(2,C)表現は、多様体の完備な双曲構造と対応する。表現の変形空間のうち、離散的表現からなる領域の外側の非離散的表現に対しても、双曲構造に特異性を許すことによって幾何的に実現できることがある。本研究ではこの幾何的実現を追究し、具体例から出発して一般的な理論を得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、錐構造などの完備でない双曲構造の変形に基づいて、3次元多様体の基本群の表現空間を幾何学的に考察した。成果として、3次元双曲錐多様体の変形の際に、錐角が減少するにも関わらず退化する例をトーラス上の交代絡み目から得た。これに関連して、変形の際の特異集合の交差を回避するために、錐構造の一般化となる穴あき錐構造を定義した。 さらに、トーラス上の絡み目の普遍被覆として得られる二重周期絡み目について考察した。トーラス上の絡み目の有限被覆とイソトピーの関係についての結果を、絡み目の補空間の幾何構造を利用することにより示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
錐角減少変形での双曲錐構造の退化は特殊な現象ではないはずだが、具体的な初めての記述である。この例は双曲錐構造の変形を考える上で重要だと考えられる。錐構造の一般化は、基本群の表現を幾何学的に表すことができる範囲が増えるので、双曲錐構造の大域的な剛性を考察する上で役立つと考えられる。 また、二重周期絡み目はテキスタイルの構造を表すので、応用研究としての価値もあると考えられる。
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