研究課題/領域番号 |
19K14576
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤江 健太郎 東北大学, 理学研究科, 准教授 (50805398)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 走化性方程式 / Keller--Segel方程式 / 放物型方程式 / 関数方程式 / 爆発現象 / 走化性 / 移流拡散方程式 / Keller-Segel方程式 / 移流拡散 / Keller-Segel系 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、走化性による粘菌の挙動を記述する走化性方程式系を研究対象とする。走化性方程式系は複数の偏微分方程式の連立系として表され、単独の偏微分方程式とは異なる独特な数理構造・解の挙動をもつことが知られている。単独の偏微分方程式と連立系の数理構造の違い・共通部分を解の爆発現象に着目して解明する。解明の過程で、連立系と単独方程式の関係を明らかにする。また、連立系の独自の数理構造に主眼を置き、その一般化・高次元化である方程式系の解構造を解明する。
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研究成果の概要 |
走化性による粘菌の挙動を記述する走化性方程式の解の長時間挙動を研究対象とした。連立方程式である走化性方程式を単独方程式の摂動として捉えて解評価する研究を行った。また、走化性方程式のエネルギーの2階導関数の評価を用いて解挙動を調べた。方程式のエネルギー構造に着目して、方程式の一般化・高次元化に関する研究も実施した。走化性方程式のエネルギー構造・定常状態と類似性を持つLocal sensingの走化性モデルに注目し、走化性方程式に対する研究手法が部分的に適用できることを確認した。走化性方程式の解挙動の解析では未解決であった課題をLocal sensingの走化性モデルに置き換えた問題の解決をした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象である走化性方程式と半導体素子や中性子星に関する数理モデルとの類似性が知られており、走化性方程式はスケールの異なる様々な事象に共通する数理構造である。このことから、走化性方程式の解挙動に関する基礎研究には学術的な価値がある。 また、走性がメカニズムの中心となる生命現象は、移流項を持つ反応拡散方程式系による数理モデルで記述され、生命科学・医学を背景とした様々な数理モデルが提案されている。走化性方程式がこれらの数理モデルの基礎方程式であり、本研究の成果は生命科学・医学を背景とした数理モデルへの応用が強く期待される。このことから、本研究の実施には社会的意義がある。
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