研究課題/領域番号 |
19K14580
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 香川大学 (2020-2022) 津山工業高等専門学校 (2019) |
研究代表者 |
宮崎 隼人 香川大学, 教育学部, 准教授 (70752202)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 非線形分散型方程式 / 解挙動 / 散乱理論 / 定在波 / 安定性 / 偏微分方程式 / 分散性 / 長時間挙動 / 散乱問題 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は, 波の進行速度が振動数により変化する分散性が非等方である現象を記述する, 非線形偏微分方程式の散乱理論を構築することである. 散乱理論とは, 方程式が表す現象の過去の状態から未来の状態を予測する理論である. 本研究では, 磁化プラズマ内の非線型イオン音波の伝播を記述する方程式として知られるZakharov-Kuznetsov方程式を中心に, 散乱理論の未開拓領域を解明することを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では、偏微分方程式の一種である非線形分散型方程式の解挙動に関する研究を行った。特に、非線形シュレディンガー方程式において、解が時刻無限大で線形方程式の解のように振る舞う散乱解に関する研究を行い、解が星グラフ上にある場合や方程式に調和振動子型のポテンシャルを持つ場合に、非線形性の影響を含む修正散乱解と呼ばれる解を構成することができた。また非線形クライン・ゴルドン方程式の連立系において、定在波が強不安定となる条件を特定することができた。この結果は、サイズが大きい散乱解に関する研究の足がかりとなることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフ上の非線形偏微分方程式は、分岐構造を考慮した数理モデルを考えると自然に現れるものであり、応用上の観点からも重要な研究対象である。非線形分散型方程式の散乱理論の研究において、星グラフ上の修正散乱解の存在を示したのは初めてであり、基本的な結果といえる。また、線形部にポテンシャルを持つ場合も、 技術的な問題から空間1次元に限定した先行研究が多く、多次元において修正散乱解を構成できたことは重要な成果であったと考えている。
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