研究課題/領域番号 |
19K14593
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 大阪工業大学 (2021-2022) 大阪大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
江口 翔一 大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (50814018)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 確率微分方程式 / モデル選択 / 尤度推定 / 確率過程 / 時系列データ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、確率過程から離散観測されたような時系列データを用いた現象のモデル化に焦点を当てる。通常、モデル時間スケールという要素を恣意的に決定することにより、モデルの推定が行われる。本研究では、モデル時間スケールの任意性にデータ駆動的に対処するため、パラメータと複数のモデル時間スケールを同時に推定可能とする方法を提案し、得られた推定量の性質についても言及する。また、現象のモデル化のためには、複数の候補となるモデルの中からどのようにしてよいモデルを選択するのかという点がもう一つの問題として挙げられる。そこで、本研究で対象とするデータから想定されるモデルに対して有用なモデル評価基準の導出を行う。
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研究成果の概要 |
本研究で対象とするようなデータでしばしば用いられる拡散過程モデルを対象とし、擬似尤度推定におけるモデル時間スケールの任意性にデータ駆動的に対処するための推定手法の提案とその漸近的性質の解明に向けた研究に取り組んだ。 また、データを生成したモデルを表現するための候補として複数のモデルが想定される場合、候補の中からよいモデルを選択する必要がある。本研究では、候補としてレヴィ駆動型確率微分方程式モデルを想定し、モデル評価基準の導出に数学的正当性を与え、モデル選択手法を提案した。また、この提案手法を実行するためのモジュールの開発を統計解析ソフトウェアR上で行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、先行研究の少ない高頻度従属データモデルに適用可能なAIC型のモデル評価基準に関して、数学的正当性を与え、データ分析で活用する際の段階的手法を提案したものとなった。これにより、モデル評価基準の適用範囲が大きく拡張され、従来の状況から外れたモデルを扱うことが可能となる。また、この提案手法を実行するためのモジュールの開発を統計解析ソフトウェアR上で行うことにより、提案手法を広く活用していくための環境が整備されたものとなっている。
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