研究課題/領域番号 |
19K14679
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 東海大学 (2020-2022) 国立研究開発法人物質・材料研究機構 (2019) |
研究代表者 |
佐々木 海渡 東海大学, 理学部, 助教 (60806173)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ポリアモルフィズム / マンニトール / ガラス転移 / Johari-Goldstein β緩和 / α緩和 / 鏡像異性体 / 誘電緩和 / 分子性液体 / ポリアモルフィック転移 / 水素結合 / 混合系 / 誘電分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
ポリアモルフィズムとは2つの液体状態が存在することを意味する。ポリアモルフィズムを示すいくつかの分子性液体を測定試料として選び、2つの液体状態で観測される様々な分子運動を幅広い時間域(100 sから1 μs)、温度域(-160℃から250℃)において調べる。分子運動の観測手法として、本研究課題で整備する「その場観察広帯域誘電分光法」、「高速カロリメトリー」を用いる。これにより分子性液体におけるポリアモルフィズムと分子運動の関係を明確にする。
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研究成果の概要 |
シリコンやリン、シリカ(SiO2)、およびいくつかの分子性液体には、単一成分でありながら熱力学的な性質が全く異なる2つのアモルファス状態が存在する。これはアモルファス状態の多形としてポリアモルフィズムとよばれる。本研究ではポリアモルフィズムを示す水素結合性の分子性液体の分子運動をポリアモルフィック転移前後で特徴づけることを目的とし、糖アルコールの一つであるマンニトールを主な試料に用い、ガラス形成物質で広く観測されるα緩和やJohari-Goldstein β緩和の特徴とポリアモルフィック転移の関係を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実験的に到達が困難な圧力、温度領域を含めれば、ほとんどすべての液体がポリアモルフィズムを示すという意見がある。これはつまり、液体の基本的な性質を理解する上で、ポリアモルフィズムが重要な考え方の一つであることを意味している。よって、水素結合性の分子性液体のポリアモルフィズムと分子運動の関係を議論した本研究は、広く液体の物性を議論するために必要な情報となりうる。
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