研究課題/領域番号 |
19K14741
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
原 秀明 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 特別契約職員(助教) (70737311)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 素粒子実験 / 原子・分子物理 / 量子エレクトロニクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ポジトロニウムの長寿命状態へのレーザー励起を行い、その遷移周波数を測定するための装置開発を行う。ポジトロニウムはレプトンのみから構成されるため、エネルギー準位の理論計算の不確かさは小さく、精密測定を利用したQEDの検証に適している。ポジトロニウムの寿命は基底状態では非常に短い。一方、その寿命は主量子数nに対してn3乗の依存性を持ち、nの大きな準位では寿命が長くなる。ポジトロニウムのnの大きな準位は、パリティ対称性の破れの精密測定に応用できる可能性もある。本研究では、将来の分光実験に向けて、ポジトロニウム源の準備と励起光源開発を行う。
|
研究成果の概要 |
ポジトロニウムの励起光源開発に必要な、第二高調波発生装置と、ファイバーアンプによる基本波の増幅に関する知見を得た。第二高調波発生に関しては、設計値に近い出力パワーを実現することに成功した。また、ファイバーアンプに関しては、高い増幅度と低い増幅自然放出光ノイズを実現することに成功した。本研究課題では、必要な波長とは異なる波長での開発を行ったが、得られた知見に基づき波長を変えることで、励起実験に必要な光源を実現することが可能となる。また、対向二光子励起に関連する研究も行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光源開発は、異なる波長でも必要な技術・ノウハウが共通している。第二高調波発生に関しては、設計値と近い出力パワーを実現することができたので、今後他の波長でも同様の設計手法に従って実現するパワーを見積もることが可能になる。また、ファイバーアンプに関しては、高品質の空間モードをもつ高出力の光源が実現可能になるため、開発技術・ノウハウを得ることにより、今後の光源開発の可能性が広がる。
|