研究課題/領域番号 |
19K14769
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
植田 準子 国立天文台, アルマプロジェクト, 特任助教 (60749935)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 電波天文学 / 銀河形成 / 銀河衝突 |
研究開始時の研究の概要 |
我々の住む「天の川銀河」に代表される円盤銀河が、現在の宇宙に存在する銀河の大多数を占める。しかし、その形成過程は未だ解明されていない。銀河の衝突や合体の繰り返しにより円盤が成長するモデルが提唱されているが、これを決定づける観測的研究は存在しない。本研究の目的は、アルマ望遠鏡を用いた分子ガスの観測によって、銀河衝突による円盤銀河の形成を実証することである。合体後の衝突銀河に円盤銀河の基礎となるガス円盤が形成されているかを偏りのないサンプルを用いて調査する。本研究は、天の川銀河のような円盤銀河の形成の本質に迫るという点で大きな意義がある。
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研究成果の概要 |
世界最高レベルの性能をもつアルマ望遠鏡で取得したデータから最新の解析技術を用いて電波画像を作成し、衝突末期段階の銀河に分布する分子ガスの広がりと質量を適切に測定することに成功した。サンプルの中には、円盤銀河にみられる安定した分子ガス円盤をもつ銀河もあり、円盤銀河への進化が期待される。また、新しい星の材料となる高密度ガスに注目し、その性質と星形成活動との関係を調べた結果、銀河の衝突や合体が星の形成メカニズムを変化させている示唆を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙の主要な構成要素である銀河の形成・進化の解明は、我々が住む天の川銀河をはじめ多種多様な銀河の起源に迫り、宇宙の歴史を理解する上で重要課題である。近年、遠方宇宙において銀河の多様性がいつどのように出現したかという研究も活発に行われており、近傍宇宙でのより詳細な研究の必要性が高まっている。アルマ望遠鏡で取得した観測データをもとに進めた本研究では、銀河衝突・合体を経験した銀河の形成・進化シナリオを構築する上で有用な結果が得られた。
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