研究課題/領域番号 |
19K14816
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 九州大学 (2020-2022) 愛媛大学 (2019) |
研究代表者 |
坪川 祐美子 九州大学, 理学研究院, 助教 (40824280)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 斜方輝石 / 海洋プレート / 高温高圧変形実験 / エンスタタイト / プレート / 沈み込み / 変形実験 / プレートテクトニクス / 高温高圧 / 動的再結晶 / その場観察 / 剪断集中 |
研究開始時の研究の概要 |
プレートの最主要構成鉱物であるカンラン石の強度(500-600 MPa)は、地球でプレートテクトニクスが起こるための理論的なプレート強度(<150 MPa)を大幅に超過している。本研究ではプレートで2番目に多い斜方輝石に着目し、沈み込むプレート内浅部条件での変形実験から、斜方輝石の動的再結晶(変形に誘発される細粒化)による「弱帯」形成条件を明らかにする。そして、プレート強度の「弱化」という観点からプレートテクトニクスのプロセスを理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
プレート強度の弱化メカニズムについて説明するために、プレートの第二成分である斜方輝石に着目し高温高圧変形実験を行った。斜方輝石は変形による再結晶の結果、~1ミクロンの細粒粒子を形成し変形は局所化した。得られた斜方輝石の再結晶粒子-応力関係から、斜方輝石の動的再結晶で形成された粒子は粒径依存性クリープで変形することが予想され、これが全体の強度を支配する場合には強度弱化に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海洋プレートの最主要鉱物であるカンラン石の転位クリープ強度は非常に大きく、プレートが変形し沈み込むための理論強度を大幅に超過している。地球におけるこのようなプレートテクトニクスの矛盾を説明するために、本研究ではプレートの第二成分である斜方輝石が変形に誘発される細粒化(動的再結晶)の結果、一般的な転位クリープではなく粒径依存性を持つ変形メカニズムが強度を支配するようになり強度弱化する可能性を実験的に示した。
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