研究課題/領域番号 |
19K14868
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
研究代表者 |
大久保 智 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 開発本部物理応用技術部機械技術グループ, 副主任研究員 (30757349)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Additive Manufacturing / フラッシュ焼結 / 付加製造 / セラミックス |
研究開始時の研究の概要 |
セラミックス付加製造ではバインダーレスの直接焼結法の開発が課題とされており,本研究では選択的局所フラッシュ焼結法を開発することでこの課題解決に取り組む.本開発手法は従来のフラッシュ焼結には無い,針電極を用いた焼結機構である.本研究では,本手法で生じるユニークな3次元電界分布を解析,制御し,造形システムを構築する.そして,得られた造形体の組織,機械的性質と種々の造形条件との関係を明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究はバインダーレスのセラミックス付加製造(AM)法を確立するため,高温下で電場を印可することで焼結時間が短縮できるフラッシュ焼結法の応用に着目した.フラッシュ焼結をAMに応用する方法として,針状電極を用いてセラミックス粉末を局所的で選択的に焼結を行える局所フラッシュ焼結システムを構築した.従来のフラッシュ焼結では圧粉成形体が用いられてきたが,本研究により荷重の負荷によって粉末層でもフラッシュ焼結が可能なことが明らかとなった.しかし,粉末層厚さ1mm以下では大気放電により焼結が困難であった.局所フラッシュ焼結法のAM応用には大気放電への対策課題が残った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では針状電極/リング状電極および針状電極/板状電極の組み合わせでフラッシュ焼結実験が行われ,針状電極/板状電極の組み合わせでのみフラッシュ焼結が確認された.これはフラッシュ焼結の焼結機構が,通電によるジュール発熱の物理的効果によるものであることを支持している.また,粉末層厚さ1mm以下での大気放電は,大気の絶縁抵抗が粉末の電気抵抗よりも小さくなることが原因であり,粉末材料の微細化などによって通電パスを増加させることで解決すると考えられる.したがって,今後の改善によって局所フラッシュ焼結によるバインダーレスセラミックスAMの実現が期待される.
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